短かったり、電波だったり、病んでたり、 |
#異星間愛の可能性について(南涼) 電波な話 会話文多め *** わたし、うちゅうじんなんだ、と風介は隣に座る俺に囁いた。星を眺めるため屋上にいた、午前一時のことである。 俺ら、エイリア学園の時宇宙人だったもんな、と返したら、そうじゃないんだ、と風介は笑った。 過去のことだろ、今は人間だ、と俺ははっきりと言い返した。しかし、風介はまた、そうじゃないんだ、と、 わたしはほんとうにうちゅうじんなんだ、 と笑った。 その笑みに、嘘を吐いた気配はない。風介の表情を読み取るのには自信がある。そっか、宇宙人か、と了解した。風介が本気で自分は宇宙人だ、と言うのなら、本当に宇宙人なんだろう。 人間みたいな宇宙人だな、それはもちろん、にんげんのふりをしているからね、本当のお前は違う姿なのか、さあどうだろう、わたしはうちゅうじんのすがたのじぶんをおぼえてないんだ、そうかなら仕方ねぇな、しかたないでしょう、お前の星はどこにあるんだ、ここからずっと、とおくだよ、 帰るのか うん 風介はすっと立ち上がって、フェンスの向こう側に向かう。まるで自殺するみたいだな、と思いながら風介に続く。 ここからかえるよ、と風介は星空を指さした。どうやって帰るつもりなんだ、宇宙船が迎えに来るのか。 おわかれだ、お別れだな、また俺らは会えるのか、ここからずっととおくだから、どうだろう、そこは嘘でも会いに来るって言えばいいんだ、俺は何年でも待つから、ありがとう、うそでもうれしいよ、嘘じゃねぇよ。 ひゃくねんまてるというのなら、あるおとこのゆめのようにきみにあいにいくよ、百合になって会いに来るのかよ、俺は涼野風介に会いに来て欲しいんだけど、そのときによる、素っ気ない返答だな つきがきれいだよはるや、嗚呼そうだな、お前の為なら死んでもいいぜ風介、おや、つうじてしまったのか、ひめておこうとおもったのに、お前が言わなかったら俺が言ってた、そうかならかんけいないな。 晴れて恋人になったんだから、約束は守れよ風介。 風介はそれには何も返さずに、じゃあね、と屋上から飛び降りた。 俺の、またな、は聞こえただろうか。 11/17 14:59 |