How do you?greenhorn....01

閑静な住宅街、そこからそう遠くない場所である事件が起こった。
見た目は普通と変わらない、素人でもすぐわかる、殺人事件。
だた1つだけ違うのは殺された相手の傷口。
傷跡は刃物でついたものではなく、歯形。それも人間などでは足りないような大きさだった。
「何なんだ…これは…っ」
ケーディは思わず眉を潜めた。
最近異動命令が出たばかり、しかもそこで初めて扱う事件がこの事件。
事件当時ここで一体何があったのか…安易に想像できない。
「ケーディ、どうした?」
上司であるハヴァンが声をかけた。
その隣には何故かフードを深く被った人物が。身長から察するに少年だろう
「おー…コレかー」
ひでぇな…と声を漏らし少年は持っていた紙パックのジュースを音を立て啜る、ズズッという音が静かな現場に響いた。
「な…誰だ君は…!ここは立ち入り禁止のハズ…」
「なーハヴァン…コイツ、誰だ?」
「なっ…!」
少年はケーディを指差した。
「あー…すまん、新入りだ…そいつにはまだ話してなくてな」
苦笑いを浮かべ、ハヴァンは頬を軽く掻いた。
「けっ…警部っ」
ケーディはハヴァンの側へ寄り、問い詰めた。
「一体どういうことですか…!?あの少年もそうですが…この事件は一体…!」
「あー…それはだな…」
「なんだハヴァン、全然説明してねぇじゃねーか、そりゃソイツも混乱する訳だ」
少年はククッと喉を鳴らし笑った。
「わかった、今説明するから…ウェンディルも説明してくれ、いいな?」
「俺もかよ…あーはいはい分かったよ」
ウェンディルと呼ばれた少年はやれやれという感じで近くの階段に座り込み空になった紙パックの中を覗き込んだ。
「んで?そこの坊っちゃんはなにが知りたい?」
「坊っちゃん…?君…もう少し口の聞き方を…」
「あ?なんでだよ別にいいじゃねぇか」
ウェンディルは覗き込んでいた紙パックから目線を移し不機嫌そうにケーディ睨む、その獣のような眼に得体の知れぬ恐怖を感じた。
「ったく…ウェンディル…もういい先に現場に行っておけ、俺から説明しておく」
「……分かったよ。あー…ケーディつったか…お前、何歳だ?」
「……27歳だが…?」
いきなりの問い驚きながらもケーディは答えた。
するとウェンディルは静かに笑った
「はっ…なら十分坊っちゃん、だな」
ニッと笑った顔がフードの奥から覗く
「俺はお前の…そうだな、6倍ぐらいか」
「…6倍?一体何が……お…おいっ!」
ケーディが話し終わらないうちにウェンディルは近くの手袋を取り、現場の奥へと行ってしまった
「ケーディ、諦めろ。アイツはいつもあんな感じだ。」
唖然としているケーディにハヴァンは呆れるように話した。


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