I want to know...!01

資料で埋め尽くされた部屋、その中に携帯の音が鳴り響く
「ん…んぅ……」
大量の資料の山から腕が飛び出し、動く腕に合わせ資料が音を立て落ちる
「………もしもし…?」
『なんだウェンディル、お前また寝てないのか?』
電話の向こうから聞こえたのはいつもの声だった
ウェンディルはふらふらと歩き辛うじてソファーと分かる場所に倒れ込んだ
「……っせーな…俺は忙しいんだ、よ」
『ははっ資料を読むのに、かい?』
「あー…うっせ、お前んとこみたいに人手がある訳じゃねーんだよ…っ」
ぽりぽりと頭を掻きソファーに仰向けに転がった
「んで、用件は?事件あったなんて連絡入ってねーぞ?」
『あぁ、その事だが…ケーディがお前に聞きたいことがあるらしくてな…家に向かわせたからよかったら会ってやってくれないか?』
「ふーん…坊っちゃんが、ね…って今なんつった?家に?アイツが?」
ウェンディルは驚きのあまり飛び起きた
『あぁ、もうすぐで着くと思うが…?』
「ったく……もっと早く言えよな…」
『まぁ、ケーディも警察官だからな、自分の身は自分で守るさ。それじゃあ頼んだぞ』
一方的に電話を切られウェンディルは呆れたように溜め息を付き再びソファーに倒れるように座り込んだ
「ハヴァンのヤロー…」


ウェンディルが適当な朝食を食べていると扉をノックする音が聞こえた。
一応フードを被り扉を開けると
「……ど…どうも」
緊張した顔でケーディが立っていた
「よぉ、坊っちゃん。センパイが居なくて不安か?」
「そっ…そんなことは…!」
「っせーな冗談だよ。とりあえず入れ。」
とっとと閉めろ、と呟きウェンディルはケーディの後ろを指差し再び朝食を食べ始めた


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