▼ prologue


ここは不夜城、絢爛豪華に光り輝く眠らぬ地。

　大海原を渡るその船の名を、豪華客船メイジ号と云う。

　ありとあらゆる世の中の娯楽と狂乱を注ぎ込んでぐつぐつと煮つめたようなその世界は、昼夜を問わず人々のざわめきが響く。

　そんなメイジ号の一角に、一際煌めく世界があるのを知っているだろうか。



　――…その名は、クラブキノタケ。男と女の愛憎渦巻く坩堝である。



18,07,10



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