「家ここです」
割ときれいな高層マンションを指す。
「何から何まで、今日は本当にありがとうございました。」
私は深々と頭を下げた。
「では、また」
私はくるっと向きを変え、マンションのロビーに入ろうとした。
「――!!」
後ろに気配。
私はコンクリートを蹴って後ろに飛び退く。
パンッ
花村さんが発砲した銃声音が聞こえた。
「さっきの...!」
「あーあ、殺し損ねちゃった」
ツインテールの女の子は残念そうに笑う。
「お姉さん、混血なんでしょ?皐が続の周りをうろつかれると面倒だから殺してこいって!」
「今日は失敗しちゃったけど、桃瀬また来るから!」
そう言って桃瀬と名乗った女の子は闇夜に消えた。
「大丈夫ですか?」
花村さんが私に近寄る。
「何とか…」
「巻き込んでしまったようですね…」
「ここはマークされてるようですし、よかったら続の家に来ませんか?」
私は一瞬考えたが一人よりはいいと思い、肯定の意を表した。
突然の奇襲