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この体勢は、まさかの、アレだろうか。
手では扱き合っても、そこまでしてもらったことはないから、嬉しいといえば嬉しいけど。むしろ大歓迎だけど。
今、ココでかよ!
「何考えてんだお前は。会社ですることじゃねーだろ! そういうのは家でねっとりじっくりやってくれよ。ココじゃ勃つモンも勃たねえっての!」
「触ってもいないうちから半勃ち状態でそんなことを言われても説得力がないな」
「誰か入ってきたらどう言い訳する気だ」
「後片付けを手伝わされると分かっていてわざわざ顔を出す奴はいない」
淡々とした口調でそう言って半勃ちのモノを根元から扱き上げる顔が“営業係長”のストイックさを残していて、逆にエロい。
止めろ、という言葉に反して俺のペニスは急成長を遂げ、期待に先端を濡らし始めていた。
「マジで、やべーだろ。これは」
「すぐ終わる」
「それはお前が言うなよ! 失礼な!」
すぐ終わるかどうかは俺の問題であって、小杉が決めることじゃない。
あっさり宣言されると、俺がいつも早い男みたいな気がしてとてつもなく落ち込む。
「……本気か」
自分でも情欲に掠れていると分かるその声には答えず。
小杉は、俺の股間に顔を埋めて、そそり立ったモノの先端をパックリと口に含んだ。
「っ!」
それまで仕事モードでこんな状況を全く想像していなかったところに、この刺激はヤバい。
包み込む熱に、下半身が正直な反応を示す。
更に膨張して硬くなったモノを唇と舌で可愛がりながら、薄いブラウンの瞳で見上げられて。
ここが会社で今はまだ勤務時間中だとか、そんな常識はどこかに吹き飛んでいってしまった。
「小、杉……っ」
ご奉仕なんていう可愛いテクじゃない。
先走りの一滴たりとも逃さず、身体の奥から精液を搾り取るような濃厚な舌戯。
時折先端から口を離し、見せ付けるようにして赤い舌で血管の浮き出た竿をなぞり上げてくるのが堪らない。
「う、わ……、やべえ」
わざと音をたてて先端の蜜液を吸われ、込み上げてくる危うい感覚を抑えるために、自然と腹筋に力が入る。
微かに陰毛が揺れて、早くも限界ギリギリのこの状況に小杉が笑ったのだと分かった。
本当に生意気で、可愛くないヤツ。
そういうところも含めて、惚れてしまったんだから、仕方ない。
やや明るい色合いの柔らかい髪に手を伸ばし、そっと撫でると、巧みな舌戯が止まり、それまで何の変化もなかった小杉の耳がほんのり赤く染まったのが見えた。
「お前って、……ホントに時々可愛いよな」
会社でいきなりこんなことを仕掛けてくるような大胆さを持ちながら、自分が甘やかされることには全然免疫がないという、このギャップ。
褒めたつもりだったのに“可愛い”の一言が気に入らなかったのか、美人の同期はムキになったように、さっき以上のテクニックを駆使して俺を追い込んできた。
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■TEA ROOM■