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いつでもイっていいと言われたって。
まさか二人の見ている前で射精するなんてそんな恥ずかしい事を、できるわけがなかった。

「や、…ん、課長、せんぱいっ、離して…やだぁッ」

今更抵抗しようにも、身体はすっかり二人の悪戯に陥落してしまっていて、全く力が入らない。

「んん…ッ」

握り込まれたペニスは浮き出た血管さえもクッキリ見えるほどに勃起して、先走りで濡れた亀頭がぬるぬると鈍く光っていた。

「…ヤバい。何か俺、変に興奮してきたかも…全然そんな気ねぇのに」
「あっ、ぁ、…やッ…」
「俺もだ。自分と同じモノなのにこんな気になるなんて不思議だな」

そんな事を言いながらも、俺を追い上げる課長と岸先輩の手の動きは容赦ない。

「いやぁ、…ん、ぁ…あ…!」
「イケよ、酒井田。溜まってんだろ?」
「やッ…、やだっ…」

緩急をつけて竿を上下に扱き、時折、ぷっくり汁の浮いた尿道口を指先でなぞって亀頭全体を撫で回したり、括れの部分だけを弄ったりする岸先輩の意地悪な手。
それにピッタリと息を合わせたように、一回り大きな課長の手がやわやわと嚢を揉み込んで、玉を転がしてくる。
自分でするのとは全然違う快感に、張り詰めたモノはいつ弾けてもおかしくないくらい反り返ってぷるぷると震えていた。

「んんっ…ぁ、あ、…ダメ、…ダメです…っ、イッちゃいます…」
「我慢するな。男同士でそんなに恥ずかしがる事もない」

耳を擽る課長の低い声がゾクゾクと背中を滑り降りて、下半身を刺激する。

同じ男同士だからこそこんなに恥ずかしいのに。

きちんとスーツを着た二人に挟まれて、俺だけが下半身丸出しで乱れたシャツ一枚の情けない格好。
しかもヒトに見られていながら股間のモノをしっかり勃起させてしまっているなんて、恥ずかしい以外になんと言っていいのか分からない状況だった。

「こんなにエロい汁でチンポグチャグチャにしてたら、もう恥ずかしさの度合い的には変わらねーって。イッちまえよ」
「ひぁ…あぁ、んッ」
「そうだぞ、こんな状態で我慢しても辛いだけだろ。無理するな」

硬く膨脹した器官を弄ぶ二人の手が、更に動きを加速する。

「いやぁッ、せんぱ…い、かちょう…もう、…イク、…イクっ…!」
「おぉ、酒井田のチンポ…すげぇ震えてんの、手に伝わってくる」
「他人がイク瞬間を見るのは初めてだな」

もう、我慢できそうにない。
何かに縋り付きたくて、後ろから回されていた課長の腕をギュッと捕まえた。

「ん、ぁ、ぁ…ッ、…いやぁぁ…ッ!」

脳からつま先までを走り抜けていく快感。

限界まで育った恥知らずなペニスは、ビクビクッとその身を震わせ、課長と先輩の視線が注がれているのを感じながら、ぱっくり開いた尿道口から勢いよく白濁液を放出した。

「うわ…結構大量…」
「…っふ、ぅぅ…ッ、ん…」

ピュ、ピュ、とまだ零れ出る残り汁を、岸先輩の手がゆっくり搾り出す。

「これで少しはスッキリしただろう」
「かちょー…」

そう言って課長に頭を撫でられて、いつもと変わらないその優しい声に何故かホッとする気持ちと、人前で…しかも男の手によって射精させられたショックとで、俺の目からは涙がポロポロと落ちてしまっていた。





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