SS


▼11/25 20:44

「最近の宗次郎、可愛くない」
「不細工ってことですか?」
「違うよ・・・。可愛さがない」
「別になにも変わってないと思うんですが」
「変わったよ。だって前は意味もなく抱きついてきたり、フツーに上目遣いしてたし、今みたいに黒くなかったし・・・弟みたいな。そう弟みたいだったの」
「僕も大人になったってことです」
「なんか寂しい・・・宗次郎が離れていっちゃうみたい・・・」
「大丈夫ですよ」
「・・・」
「ずっと傍にいますから」

「好きですよ、先輩」

ほら、そういうところが可愛くないんだ。
呆れるくらいにかっこいいんだ。




(年下宗次郎熱が燃えさかってます)

▼11/23 19:29

雪が降る。
地面に落ちては溶けていく。
「あの、」
「・・・?」
ふいに声をかけられた。
振り返ると、部活の後輩だった宗次郎が立っていた。
「どうしたの?」
「好きなんです」
は?
「な、なななに・・・?」
「先輩が好きなんです」
ぐい、と引っ張られる手首。
バランスを崩した私が行き着く先は宗次郎の腕の中。
「な、なにするの!?」
「なにって、本能のままに」
「だ、駄目だよ!!やめて!!」
必死に暴れるが更にきつく抱き締められる。
ああ、華奢に見えるけどやっぱり男なんだなってトキメク自分が情けない。
別の女子の後輩に告げられたのだ。
宗次郎が好きだと。
協力してくださいと。
だから宗次郎の胸に抱かれるのは後輩を裏切ることになってしまう。
「先輩の気持ちが知りたいです」
「え、」
「女子の後輩に悪いとかじゃなくて」
「き、気付いてたの!?」
「なんとなくですけど」
はは、と宗次郎は笑う。
きっと今、目が細くなって可愛い顔してるんだろうな。
無性に体を離したくなった。
でもまだ宗次郎の温もりに包まれていたい自分もいる。
もうどうにでもなってしまえ。
再び外を見ると
さっきより激しさを増した雪がうっすらと積もっていた。

▼11/22 21:29

夜。
ほつれた糸。
みんなが寝静まったあと一針一針丁寧に縫っていく。
「あれ、まだ起きてるんですか?」
扉から顔を覗かせたこの服の持ち主が驚いた表情で私を見る。
どうしたの、と聞くと
水を飲みに起きたら明かりが漏れていたので、と微笑む。
「もうこんな時間ですよ?」
「大丈夫、これ終わったら寝るから」
ふと宗次郎は私の手元を見た。
自分の服だと気づいた彼は申し訳なさそうに眉を下げた。
「ありがとうございます」
「どういたしまして」
私は視線を戻し、再び恋人の服を一針一針丁寧に縫い始めた。
彼は、ふあぁと小さく欠伸をした。
「寝ていいよ?」
「いや、一緒にいます」
そう言うと宗次郎は私の隣に腰を下ろした。
でもすぐに船を漕ぎ出した。
こてんと私の肩に寄りかかる。
「宗次郎?」
動かない。
聞こえる確かな寝息。
そっと髪を撫でると、宗次郎は夢の中で私の名前を呟いた。

▼11/19 21:19

「もしも僕が人を殺したりしてたら、どうします?」
「・・・泣いちゃうかも」
「そうですか・・・」
「うん」
「心配そうな顔しないでくださいよ、もしもの話ですから」
僕は小さく笑った。
彼女は安心したように笑った。
僕は初めてきみに嘘をついた。

▼11/16 00:35

「宗次郎〜」
「ん?」
「そうじろう!」
「なんです?」
「そ・う・じ・ろ・う!」
「いやだからなんです?」
「特には・・・」
「はあ・・・」

(謎!)

▼11/13 16:50

「ねえ宗次郎、」
「なんです?」
「邪魔なんだけど」
「え〜」
「洗濯物畳みづらいよ、ちょっとどいて?」
「嫌です!」
宗次郎は頭をフルフルと横に振る。
いや、ほんとに邪魔だから。
でも宗次郎は膝枕を止める気配はない。
くそー・・・。
私は勢いよく足をずらした。
同時に宗次郎の頭は床に落ちた。
ゴンっといい音が響く。
「いっ・・・たあ・・・」
「ははは!ざまあみろ!」
「よくもやりましたね、僕のくつろぎタイムを邪魔すると痛い目みますよ!」
のっそりと起き上がった宗次郎は私に向かって飛び込んできた。
「おりゃ」
「わっ、ちょっと!!」
逃げることも出来ずに、膝の上にはまたニコニコ顔の宗次郎。
「また落とすよ?」
「じゃあこうします」
そういうと宗次郎は私のお腹に顔を埋めて腰に腕を回した。
一歩間違えれば変態だぞ。
「あったかいですー」
くぐもった声が聞こえる。
もうどうしようもないか。
私はそっと宗次郎の頭を撫でた。
宗次郎は嬉しそうに足をバタつかせた。


(子供っぽすぎたなあ)

▼11/12 12:40

「Would you marry me?」
「は?なに呪文?」
「はい、って言ってください」
「は?」
「Would you marry me?」
「・・・はい」
「やったあ!!僕たち幸せになりましょうね!!」
「なんかすごいことになった気がする・・・!!」

志々雄さんに英語を教えてもらった宗次郎でした。


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