痴漢にご注意@

「っ、ぁあああッ、あぅ、ぅうッ…ふ、ああッ!」
「真昼はこういうの好きなんだろ?俺じゃなくても、オモチャ突っ込まれたら気持ちよくなるんだろ?」
「ち、がっぁあッ、ゃ、…め゛っ、あああああッ、ぁ、イッ、っっ、イくぅう゛ッ!!!」


パタタッー

強い刺激に耐えられず、だいぶ前から透明になったソレを吐き出した。与え続けられる快楽は俺の体を勝手に貪って射精へと導く。両手足をロープできつく縛られ体の自由がきかない俺は快楽から逃れるすべはなく、春木がやめてくれるのを待つしかなかった。


事の発端は、通学途中の満員電車で俺が痴漢をされた事だった。

俺が通う大学へは電車で片道30分。その手前に恋人である春木の職場の最寄駅があって、いつもなら先に降りる春木を見送って大学へ向かう。俺たちの乗る電車は上り電車ということもあって、朝の時間はいつも満員だ。春木はいつも俺を気遣って押し潰されないように壁を作ってくれていた。

「ぅ、わわっ!」
「真昼、大丈夫か?」
「う、うん、なんとか。今日、いつにも増して満員だね…。」
「だな…。こんだけ人が多いと降りるのも大変そうだ。…おい、潰されんなよ。」
「大丈夫だよ、俺だって男なんだから。春木は心配しすぎだって。」
「どーだか…。」

ケラケラと笑ってみせたが、俺の身長は164センチしかない。大学生にもなってこの身長ということは多分一生このままなんだろう。他の男の人から見てどうしても小さい部類に入ってしまうし、下手すれば女子の方がでかい時もある。そういうのがあって春木は俺のことを心配してくれている。

「っ、おいっ!」
「わっ…!」

突然電車が大きく揺れ、圧迫感が押し寄せる。と同時に元の位置に戻ろうと動く人の波に飲まれ春木と距離ができてしまった。とてもじゃないが春木のところまで戻れる隙間はないので、諦めてスマホでメールを打つ。

『ごめん。』

こっちを見ている春木にスマホを操作する仕草を見せ、スマホを見るように伝えた。

ブブブッブブブッ

メールの着信を知らせるバイブが鳴りスマホを開くと『言わんこっちゃない。気をつけろ。』と書かれていた。『はーい。』と返すと電車に揺れる人の隙間から見える外の景色を眺めた。



さわっ

「…?」

さわさわっ

「っ…!」

突然、お尻の辺りを違和感が襲う。ゴツゴツした手が意図的に俺のお尻を弄り始めた。俺は女じゃねーぞっ!そう思ってもお尻を行ったり来たりする手は止まらない。ざわざわと嫌悪感が背中を駆け巡り、なんとか逃げようと体を捩るが逃げ場のない満員電車では無駄な抵抗だった。


「男に痴漢されるのは初めて?」


そのセリフと共に後ろから俺の足の間に痴漢野郎の足が割って入ってきて股間を揉まれた。コイツ、俺が男って分かってて触ってきたのかよッ!俺が足を閉じれないことをいいことにチノパン越しに遠慮なく触られる。

「っ、ぁ…っ!」

緩急をつけて扱かれて思わず声が漏れ、咄嗟に口元を手のひらで覆う。ヤバイ、周りに痴漢されてるってバレるっ。そう思うと神経が余計に股間へ集中してしまって、気持ち悪いはずの痴漢野郎の手から僅かに快楽を感じてしまう。

「ふふ、硬くなってきたよ?痴漢されてるのに気持ちいいんだ?」
「ち、が…っ、やめろ…!」

首の後ろ辺りから囁くように話しかけられ、ぞわりとした不快感に首をすくめた。触られて硬くなるのは生理現象だと必死に思い込む。痴漢されてることが周りにバレないように、小声でやめるよう訴えた。

ふいに春木と目が合い、俺の様子がおかしいことに気付いたのかスマホをいじり始めた。

ブブブッブブブッ

メールを受信したことを伝えるバイブが鳴った。すかさず俺はスマホを手に取り、春木に助けを求める。

『たすけ』

最後の『て』の文字を打とうとしたところで、痴漢にスマホを盗まれた。そしてぴたり、と股間部分に押し当てられる。

「これ、鳴ったら気持ち良さそうだ。」

やばい。やばいやばい。俺からの返信がないことを不審に思って、絶対春木はもう一度メールを送ってくる。そうなったら…っ!想像して、ぶるりと震えた。

「君、感じやすいんだね。」
「ふざけっ、…ッ!」

少し緩めのチノパンを履いていたせいで、痴漢野郎の手がするりと俺のズボンの中まで入ってきた。当然というようにパンツの中まで侵入してきて、お尻の穴にひんやりとした何かを当てられる。

「てめ、何する気だっ!」
「何って…。」

ぐぷっ

「ぁ…ッ!や、ぬけっ、ぬけっ!」
「これをここに当てたら、気持ちいいだろうなって。」
「マジ、ゃめろっ、やだ…っ!」

ぐりぐりと中を押し入るように痴漢野郎の指とソレが侵入してくる。ぬるりとした物が塗られた指は滑りが良く、慣らしてないのにすんなり受け入れてしまう。そして、俺の気持ちいいポイントを探り出し、ソレを固定すると指を引き抜いた。

「君のスマホが鳴ったらスタートさせるから。」

そう言って楽しそうにお尻を撫でる。お願いだ、鳴らないでくれ。メールしないで。心の中で何度も願う。しかしその祈りは通じず、俺の股間に当てられたスマホからは「ブブブッブブブッ」とバイブ音が鳴り出してビクッと体が震えた。

「あー鳴っちゃったね。コレ、気持ちいいから声抑えてね。声出したら周りにバレちゃうから。」
「や、やめっ…ッ、ひっ、ンンッ…っっっ!」

くつくつと笑い声が聞こえ、カチッという音とともに俺のナカに入れられたモノがブーッっと勢いよく動き始めた。ムカつくことにきちんと前立腺に当たるように固定されていて強制的に快感を与えられる。

「ふ、ンンッ…っく、ぅ…っぁ…ッ!」

鼻にかかった声が漏れ、必死で口を塞いで刺激に耐える。助けて、春木…っ!そう思っても手の届くところに春木はいない。スマホは未だに俺の股間に押さえつけられていて手を伸ばせば届く距離だ。けれど、下手に動いてナカのローターのスイッチを動かされでもしたら今度こそ本当に声が漏れてしまう…。

切羽詰まった俺は、なんとかして痴漢されてることを春木に伝えられれば打開できるかもしれないと思い、必死に春木と視線を合わせようとした。


フイッ


え…顔、逸らされた…?
なんで…。メール返さなかったから…?
今俺が頼れるのは春木だけなのに…なんでっ。
そう思っても春木はそっぽを向いたままこちらを向くことはなかった。

「ほら、集中、集中。」
「っ、ンンンッ!ふ、ふぅ…っふぅぅうッ!」

痴漢の声と振動が強くなったローターに意識を戻される。ローターの振動で、チノパンにはしっかりとテントが張られ、小さなシミまでできていた。流石にこれ以上続けられればイってしまうかもしれない。
そんな不安を抱えていれば、ついに春木が降りる駅のホームに電車が入り込んだ。どうしよう。

「あ、俺ここだから。ソレは記念にプレゼントするよ、淫乱ちゃん。じゃあまたね。」

痴漢野郎のまさかの発言に「救われた」と思ったが、あろうことか最後のお土産と言わんばかりにローターの振動を最強にし、リモコンを俺のチノパンの中に放り込むとサッと人混みに紛れて降りていった。途端に俺の体には強すぎる快楽が押し寄せ、ガクガクと体が震える。

「君、大丈夫?」
「っ、大丈夫、です…っ。」

漏れてしまいそうな声を必死に抑え、自分を奮い立たせて体が崩れ落ちないように踏ん張る。今なら助けてもらえるかもと思って春木がいた方を確認するが、そこにはもういなかった。

なんで、どうして、と疑問が頭を巡る。しかし、その疑問すらナカから与えられる快楽に掻き消される。いつの間にか出発した電車は次の駅のホームに差し掛かっていた。

大学まではまだ少し距離があるが、最強にされた振動を受けながら学校まで向かうのはどう考えても無理だ。俺はひたすら振動に耐えながら、電車の扉が開くと同時にホームへ降りた。



やっとのことで男子トイレに辿り着き、一番奥の個室へ入る。ブーッと激しい音を立てて動き回るローターに、俺の股間が耐えられるかどうかはもう時間の問題だった。

ひとまずお尻の方からチノパンに手を突っ込みローターのリモコンを探り出す。無事に探り当てれば、どうやら一般的なピンクローターでスイッチを回すと振動するタイプだった。チノパンから手を抜き、リモコンを見てOFFと書いてある方向へ回すとさっきまでの振動が嘘のように静かになった。

これでもうナカに刺激が与えられることはない。そう思ってゆっくりとチノパンを下げ、パンツの中に手を入れる。お尻の穴を触ればローターとリモコンを繋ぐコードが飛び出ていて、お尻の力を抜いてコードを引っ張った。

くぷ、ぷぷぷっ

中を擦るような感覚に思わず息を吐いた。達する手前まで刺激を受けていた体には、少しの快感でも大きな刺激となってしまう。なんとか自分を落ち着かせながらローターを引き抜いた。

「はっ、は、ぁ…くッ、あいつ…!」

少し時間を置いて体の熱を冷ませばいつもの調子が戻ってきて、ふつふつとした怒りが湧いてくる。あの痴漢野郎のせいでパンツの中は気持ち悪いし、春木には無視されるし、もう大学に行く元気だってない。

そういえば、携帯…。あの野郎に取られて、それから…。携帯の行方を探すためにポケットを探れば、羽織っていたシャツの胸ポケットに入れられていた。俺は同じ講義を受ける予定だった友達へ「今日休む」とだけ連絡をして、身支度を整えて家に帰ることにした。朝から色んなことがありすぎてメンタルがズタボロだった。

prev / next

bookmark
back

人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -