はいでえ!比嘉中!! | ナノ
ハロウィン企画:舞台裏
舞台の幕が下り、ぞろぞろと舞台裏に来た比嘉中三年生メンバー。
平古場以外は、楽しかったとわいわい騒いでいた。
「納得いかねー!」
急に大声で叫んだ平古場。
他の三年生が平古場を見た。
「な ん で !永四郎は女装してないんだよ!」
「だから、サイズが無かったんだって」
「嘘だ!」
「身長は衣裳とあったけど、肩幅が足りなくてチャックが上がらなかったんだよ」
「嘘だ!」
179cm、72kgの木手。
対して172cm、54kgの平古場。
身長は少しの差だ。
だから、木手も女装して出演すると平古場は思っていた。
しかし肩幅やらの関係で木手はドレスを着用できず、急遽タキシードにシフトチェンジ。
木手が女装しなかったのも悔しいが、木手は逞しくて女装出来なかったのに対し、自分はあっさりアリス衣裳を着られる体系というのが一番悔しい。
何だか、自分が女体系と暗に言われているみたいで、平古場は本気で落ち込み始めた。
「俺も身体鍛える!待ってろよ永四郎!」
「一緒のメニューこなしてこの差だから無理でしょ」
「ちねーん!」
あっさり口で負けた平古場は、知念に救いを求める。
「凛君は今のままで良いさぁ」
「でも悔しい!」
「でも、凛君が女装で出たおかげで皆楽しそうだった」
知念は褒めてるつもりなのだろうが、まったく褒めていない。
「馬鹿知念!」
「まーまー、凛。一番背が低い凛が一番似合ってるって事だ」
後半は笑いを堪えながら言う甲斐。
平古場と甲斐は僅か3cmの違いだ。
僅か3cm、されど3cm。
「……お前等なんか嫌いだ!」
「はいはい」
聞き流す田仁志に、本気で嫌いになるからな!と平古場は言うが、周りもやっぱり聞き流すだけだ。
「打ち上げしますよ」
「……」
「平古場クン、意地をはらない。次は甲斐クン女装させれば良いでしょ」
「そうだな」
「え?なんか聞き捨てならない意見が聞こえたんだけど」
前を歩いていた甲斐が歩みを止めて振り返る。
平古場と木手が、怪しく笑った。
〜終〜
キャストは本当にアミダで選んだ結果です。
皆はまり役すぎて驚きました。
そして、チェシャ猫が居ない事に今更気付きました。
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