詰め合わせ | ナノ
イグニスに遠慮しない



ちゅ、ちゅ、とイグニスの額や頬、目尻にキスをする。イグニスは顔を真っ赤にして、何かに耐えるように身体を強張らせていた。んー…さっきから思ってたんだけど、もしかしてイグニスってキスした経験あんまりないのかな? 自分からは全然してこないし、なんかずっとされるがままって感じだし…。


「イグニスってあんまりキスした事ない?」


直球でそう聞いてみたら、イグニスは「…あんまりどころか、お前とするまでは一度も経験がなかった」と気まずそうに視線を逸らした。…え!? ま、マジで!? イグニスの貴重な初ちゅー貰っちゃったの、オレ…。でも、ちょっと納得かも。だからこんな軽いキスで真っ赤になってるわけね。

というかイグニス、こんな色男なのに今まで一度もキスした事なかったわけ? まあ、ディオラスみたいに片っ端から女の子ナンパしたりはしなさそうだけどさ…逆ナンとかされてもおかしくないくらいカッコいいのに。よくディオラスとかから雰囲気イケメンだとか小馬鹿にされるオレとは違って、イグニスはマジなイケメンなのに。


「…すまない。嫌いになったか?」

「え、何で?」

「ソラからしたら、こういった経験のない俺はつまらなく感じるかもしれない」

「いやいやいや、そんな心配しなくていいから。むしろオレが初めてとか嬉しいし、超燃える」

「…燃える?」


経験ゼロなのは予想外だったけど、めちゃくちゃ嬉しい。イグニスにキスの気持ちよさを直接身体に教え込んで、オレ以外じゃ満足出来ないようにしてやろう。もちろん、イグニスがキスに慣れてきたら更にその先も…んふふふ。あー、マジで燃えてきた。今からすんごく楽しみなんだけど。今までイグニスに対しては我慢とか遠慮とか結構してきてたから、その反動でいろいろ抑えきれないかもしんない。今、オレ絶対ヤバい顔してると思う。


「おい、ソラ…」

「なに?」

「…お前、すごい顔してるぞ」


あ、やっぱり? 今のオレはよっぽどヤバい顔でもしてるのか、イグニスは眉を寄せて若干引いてるみたいだった。でも仕方ないじゃん? イグニスがオレのこと本当に好きだなんて思わなかったんだもん。本当に両想いだったって分かったからにはもう我慢も遠慮もしないよ? …離してなんか、やらないからね?


「ごめんな、イグニス。先に謝っとくわ」

「は? 何の事だ?」

「オレ、もう我慢も遠慮もしないから。覚悟しなよ?」

「我慢だとか、遠慮だとか…そんなの、しなくていい。お前の好きにしてくれ」


イグニスがオレの頬に手を添え、互いの唇をくっつけるだけのキスをしてくる。はあ…もう。そういう可愛いこと、しちゃう? そんな事されたら本当に我慢出来そうにないんだけど。オレはイグニスの腰に腕を回して強く抱き寄せ、イグニスに食らいつくようなキスをお返ししてやった。

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リクエストBOXより
『FF15』男主×イグニスシリーズ、『バイオハザード』レオン×男主(エリオット)の続きが読みたいです。よろしくお願いします。

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