拝啓、カミサマ | ナノ
47+01=48
遅い、遅すぎる。これだけ遅くなるのなら洗濯なんてサッサと終わらせれば良かった…あぁ、もうやめだ。


「以上で紹介は終わりだ。一人足りないが、まぁそのうち、」
「何が、まぁそのうち、よ」
「遅ェぞ。…改めてコイツが零番隊、」
「隊長の、みょうじなまえよ」


ガタッと障子が開き空気が一変する。そりゃそうだ、さっきまで洗濯干してたヤツだしな。


「女だからって甘く見るな。其れから…「はいっ!みょうじさんって彼氏居るんですか!?」


人の話をぶった切るな、死ぬぞお前ら!目の前の女はもう既に他の男のモノだぞ!!そしてその男、襖の向こうに居るからな!!!


「彼氏は、居ないわ」
「じゃぁ僕!立候補します!!」
「俺も!」
「人の話は最後まで聞きなさい。彼氏は!って言ったでしょう」
「どーゆー事ですか???」
「彼氏は居ないけど、其処に旦那なら居るわ。だから、」


殺られない様に気を付けてね、とコイツはウィンクした。あいも変わらずよくやるよ、本当。



--------------------
----------



隊服に着替えたのは新入隊士の挨拶だったらしい。
しかしまぁ、出るわ出るわ…アプローチする奴、これで何人目だよ。呆気なく殺気を制止され、部屋に戻った。続きをしようか、と唆され逸る気持ちを抑える。


「ねぇ、」
「ん?」
「私の何処が好き?」
「唐突だなぁ………料理が俺好みの味、それと顔」
「まぁ味付けは結構研究したからね。と言うか顔?好みのくせによくも忘れてたわね、」
「返す言葉も在りません、」


今迄も割と好みだったけど、隊服の時にしか見せないその表情は正直やばい…挑発的で、唆られる。


「まぁ良いわ。二度と忘れられない様にしてやるんだから」
「処女なのによく言うよ。そっちだって一生俺しか愛せないくせに」


あぁ、その顔だ。もっと俺を欲してくれ。


「ふん、二度と他の女抱けないわよ?後悔しない?」
「勿論、」


俺以外知らなくて良い。俺も今後はなまえだけで良い。隊服のボタンを一つづつ、ゆっくり外しながら…つーか処女でこのエロさって大丈夫かな、俺。


高まる期待と一抹の不安
(…優しく、してね?)(ちょっとそれ反則…)
×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -