それから約3時間、僕達はジャーファルおにいさん監視の下チョコレート作りに励んだ。
「おや、皆さん完成したようですね」
「はい、なんとか……」
「いい機会ですし、お世話になった人や親しい人に差し上げるといいですよ。
勿論、好きな人にも…ね」
(好きな人………)
ふと、頭の中に意地悪そうに笑うジュダルの顔が浮かんだ。
いやいやいや……。
そんなわけない。
僕がジュダルのことを好きだなんて、そんなこと……
(あるわけないじゃないか)
そう自分自身に言い聞かせながら、僕は調理場の後片付けに取りかかった。
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