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甘える


「なまえ」
「や、…も、むり…」
「……なまえ」
「…どうしたの?」

なまえの首もとに顔を埋めて、白いうなじに軽く何度か口付ける。俺の声が変だったのか、2回も呼んだからか、なまえが不思議そうに聞いた。負担があるのは知っている。だからなるべくならもう一度、はやめておいた方が良いことも解っている。だけどどうしても、俺はなまえにもう一度受け入れて欲しい心持ちだった。

「…なまえ、なあ、ダメか」
「、……絶対に無理」
「…」
「…って訳じゃ、ないけどさ…」

恥ずかしがって素直に言わないから、一瞬傷付いた。なんだ、脅かすなよ。
ほっとしながら頬に口付ける。少し熱い。

「…な、に、…どしたの? いつもそんな風にしないのに…」
「……別になんでもない」
「んー、くすぐったい、」

耳をぱくりと咥えて、甘咬み。リップ音を鳴らしながら離す。何度か同じようにしながら、肩を撫で、そっと胸に手をやる。反抗はしない。受け入れてもらえたと、思って良さそうだ。



甘える
(20100727)


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