大学の同期が入社式や地獄の新入社員研修などで慌ただしく過ごしている中、新年度早々、体調を壊して家で吐きまくっていた真っ暗です。さすがですね。スタートからして一線を画していますものね。いや、二日酔いで吐いたことはありますけどね、あれも辛かったですけどね、さすがに三十分から一時間おきに計十数回吐くとね、もうゲロの色も緑になりますよね。緑色を見た瞬間にね、ああ、人間の体の中にはきっと、虹があるんだって思いましたもん。吐きながらも、頭の中はファンタジーでしたもん。ファンタジーなのは顔だけでいいって?誰も言ってないですかそうですか。

というわけでして、ついこの前大学に入学したと思っていたら、もう卒業ですよ、と思っていたらまたもや入学しました。春休み中、ずっと新年度が始まることが怖くてたまりませんでした。正直、私はある種の勢いでこの進路を選択した上に、自分の学問的な部分に全く自信が持てないのにも関わらず自信を持てるようにするための努力を非常に怠るクソなので、こんなクソが入学していいのだろうかとお菓子を頬張りながら葛藤する日々でした。
しかし、そんな私にも唯一楽しみなことがありました。それは、新年度が始まれば、大学の構内に初々しく瑞々しく若々しい新大学一生があふれかえり、大学に行けばいつでも、そんな新入生と同じ空気を吸うことができる、ということでした。まあこれを良いように、精神的な意味で解釈すれば、新大学一年生と同じように心新たに頑張ります!という捉え方も可能ですが、私の場合は物理的な意味で(厳密に言えば実際に同じ空気を吸っているかは謎なので精神的な意味になるのですが)同じ空気を吸えることが嬉しいということですからね。クソ思考も大概にしてほしいですよね。
そしてあわよくば、いくつかのガイダンスは新大学一年生と一緒なので、私も新大学一年生と間違えられて話しかけたりしないかな〜〜〜???ていうか大学構内を歩いているときに新大学一年生と間違えられて新歓されたりしないかな〜〜〜???と、高校生の頃から三十路やら何やらと言われ続けていた老け顔にも関わらず、淡い、いや、全国の新大学一年生に謝罪しなければならないような期待を抱いていたわけですね。

そして来る新年度初日。私は心をおどりにおどらせながら、もうゲーセンでダンレボをやっていたら周りに人だかりができてしまうくらいおどらせながら、大学へと向かいました。もう、駅から大学へと向かう道がそもそも違う。いつもなら遅刻ギリギリで死に物狂いで走っている学生ばかりなのに、私もいつもなら同じく遅刻ギリギリなのに、さも「私は授業ありませんけどぉ?」という顔をして余裕ぶって歩いているのに、もうなんか、違った。眉毛と目の間の毛を剃っていないことを恥じるくらいには空気が違った。
しかし、念願かなっていつもとは違う空気を吸っているはずなのに、なぜか私は焦っていました。大学の構内に入ると、その焦りはピークに達しました。気がついたら全身汗まみれでした。まあ私は尋常ではない汗かきなので、一年を通して全身汗まみれになることはよくあるのですが、このときはもうよくわからない焦りに襲われていたこともあり、この状況のせいで私は汗まみれになっているのだと信じて疑いませんでした。

私は走って大学での用事を済ませて走って帰宅し、体調を崩し、吐きまくりました。こんな感じで、私もついに新生活が始まりました。どうなる、真っ暗。





そういえば大学を卒業しました真っ暗です。おめでとうございます!ありがとうございます!どういたしまして!まあ、もうすぐまた入学するんですけどね。それなのに卒業を祝うのもね、何だかね。
そして以前少し書いたように、ちゃっかり成績も表彰されました。他にも数名が表彰されたのですが、他の人の名前が呼ばれるときは「おお〜!」というようなどよめきが起こったのに対し、私の名前が呼ばれたときは特にそうしたどよめきはありませんでした。おそらく、あんな人いたんだね、という感想を抱いていたことでしょう。私も卒業式で見かけたたいていの人に対してそう思っていたから、おあいこですね。張り倒すぞ。

そんなわけでして、卒業式では世の中の流れに逆らわずに袴を着用したのですが、正直もう二度と着たくないです。そもそも、袴を着ることに対し何の楽しみもなく、てかまたすぐに入学するんだし面倒だし金もかかるし袴とか着なくてよくね?と思っていたのですが、母からそういうのはけじめだろ!と怒られたため、渋々袴を着ることにしました。もともと服には妙なこだわりがあるくせに、着飾ることがあまり得意ではないので、卒業式で袴を着て髪に花をさす自分を想像しただけで吐きそうでした。そういうことを人に言うたびに、そんな男の子みたいなこと言わないの!と、どう考えても時代錯誤な反応ばかりされて更に吐きそうになっていました。
そんな精神状態に加えて、私は集団が同じような感情を抱いている場合に、自分だけ違う感情を抱きたくなるという不謹慎人間なので、そういう意味でも卒業式のことを考えると吐きそうでした。高校の卒業式の時も、周囲の卒業サビシイヨ〜!感にたえられず、終始イライラし、友人たちが見ていない隙に勝手に帰宅し、家につくなり制服を捨てるという、もうこいつわりと性格やばいんじゃない?と最早自分でも思ってしまうような挙行にいたったわけでして、それと同様の現象が大学の卒業式でも起きてしまうのではないかと不安でした。

しかし、幸運なことに卒業式の当日は何だか皆さん忙しそうにしており、卒業サビシイヨ〜!感をほとんど感じることもなく、比較的平常心でいることができました。まあ、着飾ることで普段以上の可愛さを発揮している女の子たちを見ていると、今までは自分のことを絶望的なブスではないと思っていたのが、もしかしたら本当は自分は絶望的なブスなのではないかと疑い始めたりもしてしまったのですが、それでもおおむね平常心でした。良かったです。これから数年はおそらく、自分の至らない点を指摘されまくって、へこみまくる期間だと思うので、卒業式くらいは平常心でいられて良かったです。
誰に対して言っているのか自分でもわかりませんが、これからも生あたたかく見守っていただけると幸いです。よろしくお願い致します。





もちろん、メディアを通して誇張されてる部分もあるのだろうけれど、某野球選手のストイックな感じとメンタルの強さがすごくかっこいいと思っています。でもなぜか、ああいう人と付き合いたい〜とか結婚したい〜というよりも、そういう人に私もなりたい、って宮沢賢治かよ!と思ってしまう自分がいるのですが、とりあえず心身ともに雨にも風にも負けまくっているので、生まれ変わらない限り無理です。




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