朝の永田町でスーツ姿の人々の中で、一人だけ思いきりカジュアルな格好をしていることに意味のわからない優越感に浸っていた真っ暗です。というわけで、国立国会図書館に初めて行ってきました。正直、私の個人的な感想としては、行く前の期待が大きかったこともあり、微妙でした。

建物も綺麗で大きく、館内の案内図なんて迷路のごときもので、迷路をするのも迷路を作るのも好きで、高校の卒業文集には迷路を載せたという強者の私は、そうしたことも含めて非常に楽しみにしていました。確かに、建物のつくりとしては楽しむことができましたが、なんというか、本棚が少ない。
国会図書館の蔵書の多くが書庫に、つまり一般の利用者が自由に閲覧することはできず、司書さんを通して資料を持ってきてもらわなければならない場所に保管されているようでした。
そのぶん、検索システムなどは充実していて、私に国会図書館に行ってみることを散々すすめていた友人も、読みたい本を自分で探さなくてもいい!検索して申し込んだら本を出してきてくれる!と、ひどく感動していました。おそらく、国会図書館の蔵書数は相当なものなのでしょう。そのため、地域の図書館や学校の図書館にない特定の資料を探すことについては、国会図書館は最適だと思います。
しかし、本棚から探しているときの、目的の文献以外のものまで目に入ってしまって、こいつはこんなことについてまで本を出しているのか(苦笑)といったことを考えているうちに、気がついたら大量の本を持って閲覧席に座っていた、というような本棚から生じる無駄なわくわく感がない。いや、実際は本棚もあったのですが、蔵書数を考えると本棚が少なすぎるといいますか、物理的な問題を考えるとそれもあたりまえといえばあたりまえなのですが。
何だか私は、無意識のうちに図書館に対してそうしたわくわく感を期待していたようです。だから、恐れ多くも国立の図書館に対して「微妙」などという感想を持ってしまったのだと思います。

中学、高校の時、英語の先生が電子辞書よりも紙の辞書を使った方がいいと熱弁していて、私は電子辞書なんて持っていなかったので紙の辞書をいつもロッカーに入れていましたが、電子辞書の方が便利だろといつも思っていました。
なぜ、先生が紙の辞書をすすめていたのか、少しわかったような気がした一日でした。





最近はあまり関わりのない後輩から、就活用の他己分析を頼まれました。なぜよりによって就活を途中で投げ出した人間に頼むのか、おそるおそる訊いてみたところ、真っ暗さんは私の信頼している先輩の中でもトップクラスなので、とのご回答をいただきました。おそらく、後輩はこう考えたのでしょう。あいつはプライドが妙に高いから、こうやっておだてるようなことを言えば、いい気になって他己分析を熱心にやってくれるだろう、と。甘い。甘すぎる。この、いつも言葉の裏を読みすぎて結局本意が何一つとしてわからないことばかりの真っ暗大先輩に、そんな小手先の技が通用すると思ってか!後輩の他己分析のために二日を費やした真っ暗です。だめすぎる。

そういえば私も去年の今頃は就職活動に勤しんでいました。私の学年までは、大学三年生の十二月から就活開始だったので、十二月から二月までの三か月間は普通の就活生のように、説明会に行ったり、エントリーシートを書いたり、面接を受けたりしていました。本当にやる気のある学生は、就活が開始される前からインターンに行ったりセミナーに参加したり大学のOBOGに仕事についての話を聞いたりしていましたが、私は十二月より前には就活に関しては何もせず、図書館で映画を観たり、バイトで先輩からホッチキスを投げつけられたりと、悠々自適な生活を送っておりました。しかし、十二月からは真っ暗にしては真面目に就活を行っていたように思います。

そうした真面目な就活生活の中で、私はある企業グループの合同説明会に参加しました。その説明会は、グループ全体の説明会の後に、自分の興味のある企業が割り当てられている部屋へ行き、そこで説明会を聞くというものでした。全体の説明会の後に、私も自分の興味のある企業の説明会が行われる部屋へと向かいました。その部屋は廊下の突き当たりにあり、廊下を進むたびに学生が減少していくのがわかりました。これはもしや、とも思っていたのですが、案の定、部屋に入ってみると学生は私だけ。開始時刻になっても他の学生は現れず、人事の社員の方二人と学生の真っ暗一人で説明会が行われました。私もその事態に驚きを隠せませんでしたが、人事の方はむしろ、なんでうちの会社の説明会に来てくれたの?と驚いていました。質問攻めにあい、一瞬これは実は面接なんじゃないかと疑いました。

そんな愉快な説明会を終えて、これは後々話の良いネタになるぞとほくそ笑みながら駅に向かって歩いていると、「就活生ですか?」と見知らぬおねえさんに話しかけられました。私が答える間もなく、「いま就活についてのアンケートやってるんだけど、協力してもらえないかな?ティッシュもあげるから!」と頼まれ、年中アレルギー性鼻炎に悩まされている真っ暗は、ティッシュください、と快く引き受けることにしました。おねえさんから手渡されたポケットティッシュを見ると、いかにも修造さんがオリンピックのときに連呼しそうな言葉が一面に書かれていて、私はなぜか心の底から、あ、これもしかしてやばいやつじゃん、と思いました。アンケートは非常に簡単なものでしたが、最後に大学名と氏名、そして電話番号を書く欄がありました。電話番号も書かないといけないんですか?と訊いてみました。すると、おねえさんは生き生きとしながら「私の所属してる就活の塾でセミナーするときにお知らせの連絡したいからさ、電話番号もお願いします!」というようなことを言いました。私は心の底から、あ、これやばいやつじゃん、と思いました。そのため、セミナーなどに参加するつもりはないので、そういった電話は不要だという旨をおねえさんに伝えてみましたが、おねえさんは「君、けっこう言うね・・・」と言っただけで、私を解放してはくれませんでした。もう面倒くさくなった私は、嘘の氏名と電話番号を書いておねえさんのもとを立ち去りました。「真っ暗さんですか?」と就活セミナーの勧誘の電話がかかってきた見知らぬ人には本当に申し訳ない限りです。ごめんなさい。でも、ナンパされ、呼んだら来てくれるお姉さんのお店の電話番号を渡した友人と比べれば、私なんてまだまだですよね。精進します。

ちなみに、つい最近知りましたが、その就活塾は強引な勧誘から、自治体などによって勧告を受けているそうです。受験や就活など、自分に自信が持てなくなり、精神的に落ち込みやすいイベントにはそうしたものがつきものですね。怖い怖い。





何が食べたいって、ホットケーキを焼く前のなまの生地が食べたいんだよ!うえぇぇ〜〜〜〜ん




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