コンコンコン、お隣さん | ナノ


▼ 33、隣人さんの友達はとても紳士

「最近不審者出るんだってよ、気をつけろよ。」

回覧板を持ってきた隣人さんが、中身をざっと説明してくれた。あ、はい、なんて気の抜けた返事をしてから開かれていない回覧板に視線を移す。それから聞いたのは多分すれ違うような勤務帯になると思うからなにかあってもいつもみたいに家にはいないだろうと言うことだった。こういうのなんて言うんだっけって考えた直後に出てきたのは「フラグが立ちました」っていう文字。それだ、松田くんのせいでそういうことになったかもしれない。でも彼は純粋に私の心配をしてくれただけだと思うのでたとえ何かあったとしても彼のせいでもなんでもない。とりあえず自分のハンコを押してから次の人に回す。

毎日寒いけど、あの日の大雪が嘘のように太陽は昇っていて、少しずつ雪を溶かしていた。私の鍵は次の日大雪の中に急ぎだろうという事で業者さんが来てくれて、新しい鍵に交換もしてくれた。萩原くんが持ってきてくれたキーホールダーはバッグにつけていたものだけど壊れて落ちていたみたいで、なんとなく自分が初めての給料で買ったものだったので捨てられなくて玄関の下駄箱の上に飾るようにして置いている。

次の人に回覧板を回してからコンビニに行こうかと、まだ残る雪の中を歩いていると、後ろから走ってるのか歩いているのかわからない音がして振りむこうとした、それと同時に名前を呼ばれる

「みょうじさん!」

「天坂さん!」

ちょっと驚いて同じトーンで返してしまったけど、それに対して柔らかい笑みを返してくれた。足を止めると慌てたようにこっちに来るから転ぶから、とゆっくりくるように伝え、並んだところで天坂さんもコンビニに行くみたいで一緒にゆっくりと歩き出した

「キーホルダーって天坂さん、ですよね?」

「あ、ですです!あのよく挨拶してくれる人がいるんですけど、その人がみょうじさんと松田さんと仲良しだって聞いたので、そのままお願いしていました」

「ありがとうございます。受け取りました。」

挨拶してくれる人、多分萩原くんだろう、萩原くんは誰にでも話しかけるし誰にでも優しいと思う。町中の人が萩原くんの事知ってそうな勢い。
雪は少なくなったといえども油断していると足は取られる。車が通ったタイヤの道が一番歩きやすいのでちょっと失礼して車がくるまでは二人とも道路の左右のタイヤの跡をそれぞれ歩きながら話していた

「私もみょうじさんの隣に住んでればよかったです…いえ、お部屋に住むにあたって隣人さんはどうとか聞かされませんけど…今から移れないですかね。そうしたら松田さんにご迷惑をおかけしているっていうみょうじさんの気持ちが無くなります!私がお世話しますよ!」

「それは今度天坂さんに申し訳なくなりますから…」

前から人懐っこい子だとは思っていた、萩原くんを女の子にして可愛い系にしたらこんな感じだと思う。それになんていうか、私とこの子は話し出すと止まらないし、天坂さんも天坂さんでよくしゃべるし、嫌われてない事は余計に感じるから彼女が引っ越してきてからあまり時間が経っていないとしても一緒にいて楽しい子。
タイヤの跡は凍っているのか、時折踏むとサクサクと音がしてなんとなく踏み心地が良いし音も気持ちいい。でもこれ多分余計にツルツルにさせるんだろうなと思ってわざと踏みつぶすのはやめたけど、どうしても踏んでしまう

「あ、でもお隣のお部屋じゃなくても何かあったら頼ってくださいね!」

「あはは、ありがとうございます」

「あー…でもみょうじさん頼れなさそう…って思うと松田さんは強引に頼らせてる?私もいっていいですか!?」

この子謎!!でも甘えるのは確かに苦手…というか色々考えた末に出来ないが正しい。いっていいってどこにかと思ったら解釈としては強引にいっていいかと聞かれているのだろうか、これはいいとか悪いとか返事しにくいわね…って考えていたらコンビニについた。天坂さんは返事が無いのを気にする素振りもなく、何か一人で考えているのかコロコロと表情が変わっていた。コンビニに入ると、各々好きなものを買いに行って特に会話は無かったけど、私のほうが買い物が遅くて外に出たら天坂さんが待っていてくれた。私がお店から出ると、道路側を向いていた顔がこっちを見て小首を傾げて笑みを浮かべられた。なるほど…同性を可愛いとかそういうふうに思ってしまう気持ちってこういう感じなのね、なんて何かを納得したところで天坂さんのほうに近づいた

「お待たせしました」

「待ってないですよ!それにめったに見れない雪が綺麗ですよね、屋根に積もってるのとか好きです。でも屋根から下さないといけないところもあるんですよね…雪侮れない」

なぜか遠くを見つめる天坂さんと笑いながら話していると自分たちの住んでいる場所はすぐそこなので行きと同様すぐについてしまった

「挨拶の人によく鍋をしていると聞きました!」

「してる、鍋大好きなんです」

というか色々しゃべりすぎです、萩原くん…。まあ別に隠しているわけでもないのでさらっと答えると今度自分とも、と誘ってくれた

「しましょう、ぜひぜひ!松田くんと萩原くんにも言っておきますね!」

「えっ!?二人でですよ…お二人がいたほうがいいですか…?」

「あぁ、違うんですっ!二人の話から入ったから二人と一緒にって事だと思って!ぜひしましょう!」

私の仕事の予定がわからないので、とりあえず明らかに大丈夫だという日で約束してそれぞれ部屋に戻った。ふと思ったけどあの子萩原くんの事好き?いや、でもそれなら四人で食べようって話に乗ってきたはず…でも萩原くんの事が好きだとしたら私に近づいてきたのって…って一瞬でも思ったのが申し訳なくなった。どちらかといえば話を聞いている感じ萩原くんのほうから話しかけている気がするし…でもね、天坂さん…もしも松田くんと萩原くんの邪魔をするならたとえ天坂さんでも応援はできませんよ!
部屋の中に入って靴を脱ぎ、買ってきたものを冷蔵庫にしまってからパソコンを出して家の中でできる仕事をしていく。本日歩いて来られない人や上のほうの役職の人以外は自宅勤務になってるので頬杖をついて立ち上がっている途中の画面を眺めていた。
開いたばかりの画面に映るのは頬杖をついている自分

待って、松田くんと萩原くんの邪魔をしてるのは他でもなく私じゃない…天坂さんじゃない、私だわ!わかっていた事、わかっていた事だけど今更余計に痛感した
今度は二人が仲良くデートできるようにしないと!なんてくだらないことを意気込んだところでパソコンがちゃんと立ち上がったので仕事をし始めた

次の日には早めに家を出て職場まで行き、雪で何か家にあったとか実家に何かあったかとか問いかけられる。私は停電だけだったので停電の事だけを伝えるだけで済んで仕事にとりかかった。いつもと変わらない時間が過ぎて、とりあえず定時で帰れた。まだいつもと同じ調子で歩けるかと言われたら歩けないし、雪は残っている。多分そのうちこれが今度溶けてびちゃびちゃになって歩きにくいんだろうとも思う。ストッキングの変えとか色々と備えておこうと自分の中で決意しながら夜道を歩いた。夏ならまだ明るい7時、冬だともう暗くて街灯が頼りになる

異変はこの日から起こった。帰っている途中に背中に感じる嫌なぞくぞく感
ホラー映画を見ている時にくるぞ、くるぞっていう感じのする変な緊張感
なんとなく振り向くのは怖くて、雪が溶けていない家の前は大通りよりも雪が溶けていないために走ってるつもりでも走れてないと思うし足がとられて何度か転んだ。それでも言い知れぬ怖さがあって逃げて、家の前で天坂さんの背中に衝突した

「おう…った…!!」

「ごごごごめんなさい天坂さん!大丈夫!?」

「私よりもみょうじさんのほうが重傷ですよ!?ごめんなさい、私体が強くて…」

ぶつかったのは私のほうなのに、私は尻餅をついて転んで天坂さんはどうやら数歩前に出たくらいで終わったらしく、こっちを振り向いて手を差し出してくれた。その手をとって、一応体重をかけないようにして立ち上がると、天坂さんも仕事帰りだったらしい。いや、雑談している場合じゃない!そう思って天坂さんの腕を掴んで影に隠れた

「どうしたんですか」

「しっ…」

私の様子に何かを察してくれたのか、天坂さんも黙ってジッとしていた。スマホを取り出して後ろから誰かついてきていた気がする、と打ち込んで天坂さんに見せる。彼女は目を見開いてからしばらく黙ってそこにいた。他の住民が帰ってきたタイミングで一緒にエレベーターに乗り込んだ

「最近不審者出るって書いてましたもんね」

「私の気のせいかもしれないし、お化けかもしれないけど…」

「そっちのほうが怖いですよ…!」

一緒に乗っていた住民はスマホを弄ったままおりていって、天坂さんと別れて部屋に戻った。その日は出られる住民で住んでいるマンションの前にある残った雪の雪かきしていった。外に出るのは怖かったけど他の人たちも一緒だったので、近所の人たちと一緒に道路の雪を端に寄せて行った。

その次の日の帰り道、明らかに人の足音が聞こえた。でも通りがかりかもしれないというのと幽霊じゃない、って思ってほっとした…ところで気づいた、幽霊でも足音がある場合があるという事。後ろを振り向くと人がいたけど、立ち止まる事なく歩いていたのできっとなんでもないんだと前を向いた、前よりも少しは歩きやすいので少しだけ早歩きをして帰宅した。ふっとなんとなく立ち止まって振り返ると、さっき歩いていた人が足を止めていた事に気づいて最上階をなんとなく押した。最上階から覗き込むと、人影はまた歩いて行ってしまっていたので、階段をくだって自分の部屋に帰った。

次の日は何も無かった。
その次の日は電信柱の影に誰か隠れているのが影で見えて、急いで帰った。
さらにその次の日、前から人が来たのを怖く感じた。私は本気でお祓いを考えた。でも前の人はなんでもなくて、後ろから誰か来た人は私と同じスピードで歩いているのがわかって、それも怖かった

やばい、疑心暗鬼だわ。疑心暗鬼ってなんだっけ?いや、もうわからない
ただの通りがかりの人でさえも怖く感じる。まさか不審者ってこういう精神的にやっつけようとする不審者?わからないわよ、もうちょっと普通に不審にしてよ。ほら!コートの下が全裸とか!そっちのほうが何も怖くないわ!!
堂々と見せつけられるような体してるの?って鼻で笑ってあげればいいのよね!

下を向いて慌ててマンションの中に入った。郵便受けを開けたら封筒に写真が入っていて、封筒には「注意」とかかれていた。中身は…私の写真
ここできゃーってならないのはさすがだわ私、褒めてあげたい。考えよう、注意で私の写真ってどういう事?私に注意しろって?危険人物なの?え、私が?もしかして私が不審者な行動をいつの間にかしてたから住民の方々気を付けてください?色々と謎すぎて、家に帰って改めて写真を見た。ほとんどは夜に歩いている私の後ろ姿や俯いている姿で、自分じゃないと「あぁ、これ自分だ」ってわからない写真。とくに部屋の中の何かを写されているわけでは無いから、やっぱり私が不審者だったのか
わかったとして私は何を不審な行動をしたのかと、とりあえず大家さんにごめんなさいをしておこうかと考えた。じゃあおやすみの時にでも?怖い事がひとつ解決したので、次の日の帰り道は疑わずに歩いて家の中に入れた。お風呂に入って、出てきた時に異変に気付く
部屋の電気が消えていた。停電?でもお風呂の電気はついていた、じゃあブレーカーが落ちたとか?ブレーカーは確かキッチンとこっちの部屋と洗面所側とかで区切られていたはずだから充分考えられる…でもこんな事おきた事が無かった気がして、とりあえずブレーカーを戻すために見に行こうと、懐中電灯代わりのスマホを取りにリビングへ行った。真っ暗な部屋の中で何にもぶつからずにいられるのは住み慣れた家だから、そうじゃなかったら多分どっかにぶつけていたと思う。それでも一応ぶつかるのは怖いのでなんとなく手を前に出して手探りでリビングのほうへと進んでいくと、そこには何も無かったはずなのに何かにぶつかって足を止めた

柔らかくて暖かい…目が段々と慣れてきた私にはそれが人の形をしているのにすぐに気づいて悲鳴をあげた。それなのに「きゃあ」の「き」のところで口を塞がれて床に勢いよく倒されて背中を打ち付けたせいで咳き込んだ「がはっ」というあまり出し慣れないような咳の仕方をして、苦しくて横を向いて体を丸めた。後ろに倒れたせいで一度離れた手は、無理やり上を向かせてきて再び私の口を塞いで、ふーふーという苦しいところで呼吸しているような声が近くで聞こえた

ピンポーン

鳴るチャイムの音、なんでもなければ安心するのに、口を塞がれて、さらに上に乗られて身動きが取れない私にとっては安心でもなんでもない。ぼそぼそと何か話す音が聞こえてすぐに、開けているはずの鍵が開いてない事に気づいた。それなら目の前のこの人?が閉めたんだろう
それなのに、カチャカチャと音がしてすぐに扉が開いた。あたりがまぶしくなって、暗闇になれていた私はまぶしくて目を瞑る

「なまえ!」

「なまえちゃん!」

同時に聞こえた声、それから無理やりに私の上から退かされた人は今度は萩原くんに腕をねじりあげられて、上に乗られていた

「警察!」

「はい!」

起き上がってから深呼吸を繰り返す。こっちを見てくるその人から顔をそむけた。知らない人、多分知らない人。でもじっくり見たくなくて背中を向けた。目の前にはいつぞや別れた私の元カレ…妙に安心するのがまた私の心をイラッとさせる
萩原くんに指示された元カレが警察に連絡するとなぜか私の前に正座していた

後から救急車の人に怪我は無いか聞かれて、念のため背中などを見てもらい、大丈夫そうなので警察の人に事情を説明した。お風呂に入っている間に侵入したんだろうという事と、物を取られた形跡が無いので私目当てだったんだろうと
話を聞いている間にももう怖くないのにまるで寒いところにいるような震えが止まらなくて、目の前にいるいらっとする顔を見てみても落ち着かなかった
警察の人も気づいてくれて、すぐに終わらせてくれて出ていき、残ったのが萩原くんと元カレになると、萩原くんが抱きしめてくれた

「怖かったな…ごめんね、遅くて」

早かったよ、何もされなかったし、大丈夫。そんな意味を込めて首を振ると萩原くんが「説明」と冷たい口調で言った。説明?と思って元カレのほうを見れば元カレが頭を下げる。なによこの人

「すみませんでした…。不審者の半分は俺です」

「はっ!?」

あまりにも理解が出来ない言葉に、私は素っ頓狂な返事を返した。どういう事?
私がそう聞く前に、たまたま不審者情報を聞いた元カレがたまたま怪しい人影を発見した。そこでたまたまそいつが狙っているのが私だと気づいた元カレは…
どうにかして私に気づかせようと私の写真を撮っている…男がいるよと私の写真を撮ったらしい。どこに写ってたのよ!私は私が盗撮されているとしか思ってない!でも、それで注意かと納得した、納得はしたけど怖いと思った一部の犯行が元カレだと思うとやっぱり腹が立つ。近くにあったカバンを元カレに向かって投げつけた。

「だいたいなんでまだ私の周りをうろうろしてるの!」

「いや、たまたまっ…たまたまだけど、叩いた手前もあって、お詫びというか反省というかっ…」

「そんなの感じるなら最初から叩くなー!」

「ごめんなさい!」

萩原くんと松田くんがいなかったら、この間の事もそうだけど元カレとこんなふうになることも無かったんだろう。元カレもなんのつもりか知らないけど、一応私の事考えてこういう事してくれたわけだろうし、許してあげたいけど、でも私は怖かった
ちなみに萩原くんは怪しい行動をしている元カレにこっちもたまたま会ったらしい

偶然が偶然を呼んだ…。悪い事とその悪い事を祓うかのように重なったそれはきっと私にとってはいい事だったんだと思う。あと元カレが段々バカみたいに思えてきて可笑しくて最後には笑った
それでも怖かった。この元カレのせいじゃないにしても色々なものを疑う自分も、外の雰囲気も全部。なんとなくだけど元カレとはこれからも関わるような気がして仕方ないけど、この中途半端なストーカーの元カレも五月蠅いので帰らせた。萩原くんにも、もう大丈夫って言った。言ったけど、一人にしたくないなんてイケメンな事を言われ、一人で怖かった事もあって萩原くんに甘えたくなった…でも、じゃあ今ここで!天坂さんに連絡すると伝えて連絡したら天坂さんは現在実家にいるらしい。タイミングが悪い、嘘ついて天坂さんと一緒にいますって言ったって多分気づかれるだろう……が!言ってみないとわからない

「萩原くん、ありがとう。でも友人が来てくれるみたいだから大丈夫そう…本当に色々とありがとうね」

「ダウト」

「懐かしい。今度トランプでやろっか」

ダウトって言われた瞬間にトランプのダウトを思い出した。私の家に確かトランプはあったはずで、二人に私が勝てるのかというのとお互いがお互いを知り尽くしているという妄想をしている私にとって実際どうなのか知りたいところでもある。いいわねダウト。最近二人のせいで、ううん、二人のせいでって言ったらあれだけど、それでも二人のせいで誰かがいるのに脳内だけでどこかへ飛んでいく事が増えた。今回も萩原くんを前にそんな感じだったのに萩原くんが私の前で手を振ったので萩原くんの瞳をしっかりと見た。どこかへ飛んでいってしまっていた事を謝罪するけど、萩原くんはそんな私とは違って真剣な表情をしていて視線を逸らしたくなった

「友達って来ないんだろ?今日じんペーちゃんいないから俺ここにいてもいい?それかなまえちゃん、俺の家に遊びに来ない?」

萩原くんがここにいる?松田くんがいなくて暇だから?そう、わかっているはずなのにいつも笑っているはずの萩原くんが真剣な顔をしているから、私のためにそう言ってくれているのがわかってしまった。なんで二人ともこんなに優しいんだろうか。あまりにも二人にも甘えっぱなしは良くないと思うしいくら私が女といえど嫌な気持ちになる気がするから本当に大丈夫だからというと萩原くんが首を振った

「俺がそうしたいんだけど」

真剣な顔で言われて、なんとなく俯いた。松田くんはいない、隣に誰もいないから近くにいてくれるっていうその気持ちは嬉しい。でも二人とも大好きなので私のせいで仲違いしてほしくもないわけで、怖くてまだ震えている手に気付いて自分の手をぎゅっと握るように握り拳を作った

「正直にいうと怖いのは本当よ?でも二人が私のせいで仲違いするのは私の心の安息によくないのも本当なの!」

「俺がなまえちゃん一人にしとくのが心配なんだって!じゃなかったら今日なまえちゃんの家の前で警備員するからな!」

「怖いわよ!!何その脅し!」

「じゃ、そういうことで」

「あぁああああ、わかった!わかったから!私の家でよければ!」

「そう?じゃあよろしく」

今度はとてもいい笑顔で言われた。今日は萩原くんと過ごすらしい

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