インクが早く乾き、書き味なめらかで左利きにも使いやすいと言われ、日本より欧米市場で売れているというジェル/ゲルボールペン。
ノック式とキャップ式があり、ここでレヴューするのはノック式。日本製。
軸はさほど太くなくφ11mm,軸長は他よりちょっと長め程度の148mmですが大柄に見えます。12g。
書き味は噂通りなめらか。
しかも万年筆並みの低筆圧で済み、さらにゲルインクでありながら油性のようなぬめりがあり、加えてペン先のボールが転がるので万年筆以上のなめらかさで困るくらい。
正直、ペン先がすべって私には扱いにくい。
インクは耐水性がやや低く裏ぬけしがちなものの、滲まず速乾性。
青インクの色はパーカーペンマンインク"サファイア"によく似ています。あれを懐かしむよすがにでも……
ぺんてるに替芯の筆記距離を教えていただきました。
- XLRN5(.5mm):900m
- XLR7(.7mm):550m
- XLR10(1.0mm):400m
最も細い0.5mmはニードルティップ。
替芯は
ゼブラ サラサJJ15等と同型(JISゲルK型φ6.1×111mm)で互換します。
エナージェル軸が大柄で困る場合には、サラサ等の軸にXLR芯を入れるか、先ごろ発売された細軸のエナージェルユーロ(キャップ式、使い捨て)にするといいでしょう。
合成ゴムグリップは不必要に軟らかくありませんが埃がつきやすく、出荷時は樹脂パイプに覆われています。
ノック式エナージェルの前軸には二種あるようです。
左はゼブラサラサ用JF芯と互換しない場合があってペン先がガタつき、右は互換しガタつきが少ないもの。前軸側面の湯口で見分けられます。
ペン先がすべってしまうことについては、筆記角度50°ほどで書くと適度に抵抗が生じて扱いやすくなりました。
他のゲルボールペンでそこまで傾けると、不快な感触になって線がかすれたりします。
例えば
スリッチーズは傾けて書くのに向かないのに対し、エナージェルはボール径が大きいこともあって対応筆記角度が大きくかすれません。
傾けると生じる抵抗はボール保持部が紙面に擦れて起きるためで、また空気逆流が起こることもあり、この筆記角度はボールペンにとってやはり不適切な書き方なので、なめらかすぎると感じる場合は細字を選ぶとよいでしょう。
ふつうは細くなるとカリカリして書きづらくなりますが、エナージェルの場合は逆に感じられるようになります。
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