1995年に発売されたトンボPXは、最も細い2.5mm幅を採用した修正テープの先駆けだったと思います。
そのPXが2006年に改修されPXNとなりました。
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詰替式で
定着ヘラを覆える旧型PXの利点を受け継ぎ、改修型PXNでは
本体が丈夫なポリカーボネイト製となって全般的に質感が向上、テープ長は5mから6mへ伸長されました。ベトナム製。
- カートリッジはごそっと本体(というより外殻)から抜け、新旧互換します。
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外殻は共用でき、テープ幅は
2.5mm(紫),
4.2mm(緑),
5mm(赤)の三種、テープ幅を色覚認識できるためユーザがカートリッジを買うとき店頭で迷いにくいと考えられます。
このようなちょっとしたことが売上に貢献するでしょう。
カートリッジは350円+税、テープ長1mあたり58円と修正テープにしては高価なほうです。
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歯車は軽やかに回り、たるみ止めの出番はありません。
これくらいカートリッジが大きく部品数が多いなら、画像右の同社CT-PL(韓国製)のように外殻と一体化して使い捨てにしても環境負荷は変わらないように思いますが、CT-PLの再生樹脂使用率73%に対しPXNカートリッジは82%なんだとか。 - 透明な前部を伸ばすと定着ヘラを覆えます。
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旧型では緩みやすかったここもPXNではかちりと止まります。
それでもペン立てに入れると引っ込んでしまいますけどね。
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定着ヘラにとくに仕掛けはないものの軽い力で転写できます。 - ポリカーボネイト製の白い外殻は硬質でわずかに透明感があり、灰色部分は一体成形のゴムグリップで、さらりとした感触で不快感ないものの汚れやすくもあります。
その灰色を側面から摘むように持つと、テープ定着に好適な45°に自然に構えられます。
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小さかったテープ残量視認窓は大きく改良され、代わりにクリップが廃止されました。
PXNはよくできた製品です。しかしトンボには他にも机上用
修正テープYX等があることを考えると、クリップが廃されたPXNはペン立てに入れやすいとは言え中途半端な気もします。一方、CT-PLにはクリップがあります。
2.5mmは活字でいえば7ポイントに当たり、こんな小さな字を書く人間はあまりいないと思われ、細部修正用と考えるのが妥当なところ。他にも用途は考えられますがGペン等とは相性がよくありません。
2.5mm幅は他社からも発売され、そちらのほうが廉いのですがなぜか店頭ではPXNしか見かけません。恐るべしトンボの営業力。
ところで、2.5mmカートリッジは淡い青に写っていますけど肉眼ではすみれ色。この色はデジカメで認識できないのですね。
参照:
純色の紫と混色の紫