スマッジプルーフ(擦過耐性、筆跡が擦れても汚れない)性能を高めたシャーペン芯。60mm長。
2021年2月二芯径発売、同年5月五芯径へ拡大。日本製。店頭購入。
●スマッジプルーフ
全般的に
同社従来品ナノダイヤ芯より定着性が向上、蛍光マーカー上書きでもかすれにくい。
本品と従来品双方の .7mm / 2Bに上書きしました。
†下二行をみてください。‡紙はコクヨ キャンパスさらさら書けるルーズリーフ
オプ) ゼブラ オプテックスケアWKCR-1
モジ)
ゼブラ モジニラインプロ) 三菱プロパスPUS-101T
プレ)
プラチナ万年筆 プレピーコピ) トゥールズ コピックスケッチFYG1
スポ) パイロット スポットライターVW SVW-15SL-**
トリド)
ステッドラー トリプラス テキストサーファードライ128 64蛍光色鉛筆・インク滲みを化学的に抑えるモジニラインがシャーペン芯に対しても優秀で、擦過による擦れが最も少ない。スポットライターも少ない。
・同社プロパスで滲んでいるのは、私有品が1990年代に製造された古い品だからかもしれません。
・しかし私の好みは蛍光色鉛筆。鉛筆には色鉛筆を合わせたい。実際相性がいい。
第一印象では、高いスマッジプルーフの裏返しなのか、筆跡の色がやや淡く見えたんですが、数週間したらナノダイヤと見分けがつかなくなりました。
●裏写り(裏移り)
インクが紙に滲みて裏面に達する裏抜けではなく、筆跡が別の紙へ転写される裏写り
1) 左ページに書く
2) ページをめくって重なる箇所に書く
3) 裏写りが起こる(下敷き不使用)
スマッジプルーフなら裏写りも少ないはず。
ところがなぜかナノダイヤ芯と同程度でした。
●芯強度と書き味
.3 / HB芯を40mmの空隙に30mm間隔で二本渡すと、約40gの錘に耐えられました。
52g荷重に耐える同社ナノダイヤ芯より強度低下していますが、実用上は問題ないでしょう。
書き味は、ナノダイヤのしゃらしゃらした感触がなくなりました。
良く言えばふつう、悪く言えば、シャーペン芯が鉛筆芯と違ってポリマー芯=プラスティック芯であることを思い出させる書き味。
●蛍光灯反射
ナノダイヤよりわずかに反射率が下がったように見えるときがあるのですが、たぶん同程度。
●替芯容器
白を基調とし、消費者の手元では控え目に、しかし売場では目立つという、ある種の人々にとって理想的な配色に思います。
HBが青、2Bが橙など、裏側の受皿は同社ナノダイヤ芯同様、硬度別に色分けされています。
この色別された受皿を迫り上げ、芯をつまんでシャーペンに補充。
機能面においては、芯に触れずに補充できるナノダイヤや他社製品の容器に大きく劣ります。
とくに .3mmや .4mmの場合、ピンセットを使うか他社製容器に入れ換えることを勧めます。
芯補充は学校の机上ではなく自宅で行う計画性を使用者に求める容器なのかもしれません。
忘れ去られるかに思われた .4mmを含めて五芯径。
なぜこんなに芯径があるのかといえば、シャープペンシルの芯径も消しゴムも「大が小を兼ねる」ことはなく適材適所だからなのです。
とはいえ、あらゆる情報が電子化される今日、アナログ筆記具の衰退は避けえざることとなりました。
太芯の芯硬度が減って .7mm / Hが無くなり .9mmがHBのみとなったところに時代の変化が現れています。
さらに少子化による需要減少も感じるところですが、代わりに中高年が増えているのだから、軟らかい太芯の需要が見込まれます。.9mmはHBではなくBか2Bが適切だったかもしれません。いや3Bでもいいと思います。私はHBで書いていますが……
次回は五芯径化した
コクヨ 鉛筆シャープ。といっても .4mmがなく1.3mmがあります。
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