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　リラ グルーヴ(溝付鉛筆)1870101の記事でちょこっと触れた専用鉛筆削りをあらためて紹介します。
一穴式と二穴式があり、全6色。2009年ころ発売、中国製。

　ヨーロッパのこども向け色鉛筆には太軸が多いのですが、日本製には太軸用鉛筆削りがわずかしかありません。グルーヴ1870101鉛筆は太軸約φ11mmなので、専用鉛筆削りももちろん太軸用です。

一穴式7301150

口径φ11.2mm, 切削角度30°, とんがり係数0.61、削りくず厚0.15〜0.2mm

削れ味よく、うまく尖ります。
三角軸は削りにくい軸形なんですけど、専用なだけあってぴたりと合い、鉛筆を回すときにもブレません。
同社イージーラーナーも削れますが、本品口径からするとあれでも細軸なので、削る際には中心からぶれないように鉛筆を回します。
そのほか、月光荘8B鉛筆やファーバーカステルの太軸、ステッドラーの太軸鉛筆も削れます。

二穴式7311250　細軸(ふつうの鉛筆)用と削りくず容器が付きます。

太軸用φ11.2mm, ∠30°, 係数0.61、削りくず厚0.25〜0.3mm

芯先があまりきれいに尖らないんですが画像程度には尖り、削れ味も良いほうです。一穴式同様、他社製太軸鉛筆を削れます。
尖る太軸用はほかに、ファーバーカステル魚型183520や同角型182797、M+R602があります。

細軸用φ8mm, ∠24°30′, 係数0.79、削りくず厚0.2mm

ふつうに削れます。芯先の仕上がりが芸術的に美しいなんてことはありませんが、ふつうに尖ります。

　上下に二分割できる削りくず容器に隙間があり、ふだんは削り粉が漏れないんですけど、くず受けをいったん外すと削り粉が隙間に入りこんで、そこから漏れてくるんです。
なので削りくずを捨てるときには接合部に付いた削りかすも拭き取ります。
　可動部や接合部があるとそこから漏れ出てくるのは多くの製品が抱える共通の問題で、本品は接合部の接触面積を増やして対処しているのでした。

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　芯先が尖らないように設計された太軸用もあるなか、けっこうとんがるし削れ味よく良品なのですが、滑り止めに軟質樹脂をあしらっているため、すごく汚れやすいというとても大きな欠点があります。機能には無関係ですけど。
黄色など明るい色の鉛筆削りでは黒鉛芯の削り粉がとくに目立つため、濃色の鉛筆削りを勧めます。色鉛筆を削るならどの色でもいいんじゃないでしょうか。

　中国製もピンキリで、とくにヒドいのは中国企業による中国国内流通ぶんなんだそうですが、これらは一穴式が日本製に劣らぬ品質、二穴式がまあまあの品質でした。
　この一穴式に似た製品をアイゼン社がMOD.150ナゲットの名で販売しているので、製造元は同社中国工場に思います。
金属部品を削り出したアイゼン10型は品質にムラがありましたが、射出成形されるプラスティックでは品質が安定するようです。
　アイゼンもリラもドイツ企業、2010年代に移ったあたりから中国製へ替わりました。国際分業は数十年前からあることなので、両社は持ちこたえたほうかもしれませんね。

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