紗池さま宅の琴李へと続く話 毎朝 朝刊を取りに行くのは、誰よりも早く起きて家事に取りかかる緋炎だ。でも新聞をはじめに読んで、ついでにチラシをチェックするのは三番目に起きる吾妻の役目である。もはや習慣化した一連の流れの中、吾妻はおやと一枚のチラシに目を留めた。 「李桜、ちょっと」 ちょいちょいと手招きする吾妻に、疑問符を飛ばしながら近づく。 「吾妻?どうしたの?」 「これ、李桜甘いもん好きだったよね?誰か誘って行って来なよ」 ぺらっと目の前に差し出されたチラシに思わず顔がほころぶのを感じた。 「うん、そうする!」 脳裏に浮かぶのはお金にうるさい幼馴染み。久しぶりに会って話すのに、良い口実ではないか。 「♪(クーポン付いてるし、安くなるならきっと断らないよね)」 朝食の用意が出来たらしい緋炎がキッチンから出て来る。 「(…内緒で行っちゃおうかな)吾妻、このこと秘密にしておいてね」 「…りょーかい」 視界の隅で吾妻が微笑んでいた。 「あぁ?何が秘密って?」 「乙女の秘密に気安く立ち入るもんじゃないわよ緋炎。ねー、李桜?」 「ねー」 クスクス笑い合う私と吾妻に緋炎は首を傾げるばかりだった。 *** その日の午後、幼馴染み(紗池さま宅のHg♂主の琴くん)に会いに行く。のを忘れて三日後くらいに行く。 (多分)琴李だけど、琴くんが出ないという巧妙な罠(爆) 李桜は琴くんが好きだけど自分では気付いてないっていうか友愛だと勘違いしてる両片思い的な感じだと美味しいと思った。 …吾妻姉さんには全てお見通しなのである。 追記はなんか途中放棄した琴←李 もったいない精神をフル活用しました。 ... |