君とどこまでゆきましょう グレナツ
「なあナツ、もし俺が相当な悪党になったらどうする」 「はあ?」
ナツは眉間に深く皺を寄せる。 そして少し間をおいてから
「どうしてそんなこと聞くんだよ」
と問うてきた。俺は声音を変えずにその問いに応える。
「もしもの話だよ」
何か考えているような仕草でナツは黙り込む。 そして、びしりとこちらに人差し指を指し向けた。
「ぶん殴って、まっとうな人間に戻してやる」 「殴るって・・・お前・・・」 「殴って殴って、ごめんなさいもうしませんって謝るまでボコボコにしてやる」 「それ死ぬんじゃないのか、俺」 「殺すまではやんねぇよ」
どうしても悪い奴のままでいるって言うんなら、死にかけくらいにはしてやるけどな。 そんな事を笑いながら言うもんだから、俺は思わず溜め息が出た。
「はあ、お前には本当、まいる」 「ああ?お前が聞いてきたんだろう・・・・・がっ!?」
不意をついて抱き寄せると、ナツは驚いた様に目をぱちくりとさせた。
「ありがとな、ナツ」 「…意味わかんねぇ」
いつもならじたばたと腕の中でやめろやめろと喚き抵抗するはずのナツが、何故だか今だけは大人しく腕の中におさまっていてくれたので、俺は調子に乗って強く抱きしめた。しかしこれまた抵抗も何も無く、ナツは大人しくされるがままにされているだけで。
どうしたことかとナツの顔を覗き込むと、ナツは俺の不意をついたかのようにキスを仕掛けてきた。ふわりと、触れるだけの優しく軽いキス。すぐ唇は離れ赤く紅潮したナツの顔が見えるようになった。
「・・・ずっと俺といろ、グレイ」
悪い奴になんて、なるな。 消えそうな小声でそう言うと、ナツも負けじと俺の背に腕をまわしぎゅうぎゅうと強く抱きしめた。 そんなことするから、俺は愛おしさがこみ上げてたまらなくなったので仕返しとばかりにナツの口に強く唇を押し当て舌を侵入させた。
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つまりナツはグレイとずっと一緒にいたいから絶対悪党になんかなるなって言いたいんです もしなったら死にかけになるまで殴って絶対正当な奴に戻してやるって言いたいんです つまりやおいなんです←
title...joy様
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