オタクですがなにか?
友達はいます。

続編
突然だが僕にも友達はいる。

気がする。



こんな言い方だか断じて妄想の産物ではなく残念な現実だ。

しかも二人。
この二人が"友達"と呼べるものかは話を聞いた(読んだ)各自の判断に任せることとする。






出会いは初めて教室に入った時。
三人とも同じクラスだ。


片方は関西弁を喋るカードバトル狂。
勝負 翔(ショウブ カケル)。
僕こと萌木 空羅(モエギ ソラ)にケンカを吹っ掛けてきた奴だ。

原因は僕の持っているカード。

カケルは遊〇王等のカードバトルを主としたある種 正統派のカードしか認めておらず 僕が持っていたJFTのコレクションカードに対して難癖付けてきたのだ。

勿論返り討ちだが。

以降 何かとあっては絡んでくる。




そしてもう一人はその絡みを変なフィルター越しに見てくる腐れ女子。
八百伊 相子(ヤオイ ソウコ)。
いつも静に本を読むクラス委員長。
蓋を開ければその本もBLなる本らしい。
現在P.N.アイスで執筆活動中の同人作家らしい。

見たくもない。

僕は相子をアイコと呼んでいるが意外と何も言われなかった。


そんなアイコと話す切っ掛けとなったのは 二人に僕がちょっとばかり人より運動神経が良いとバレたのと同じ日。




僕は誰もいない教室の窓から帰ろうとしていた。

が。

タイミング悪く忘れ物を取りに来たカケルに見つかり飛び降りと勘違いされ止められた時の事だ。


委員会から帰ってきたアイコが自殺をくい止める姿を 秘密の会瀬に脳内変換し鼻血を撒いてぶっ倒れたのだ。

突然の事に狼狽えるカケルを振り払い僕はかぐタンに逢いに帰ったのだが 次の日が面倒な事になった。


どうやらカケルが倒れたアイコを介抱し事情説明にあたったらしい。

困難を極めたがなんとかそれを成功させた結果
教室(四階)の窓から帰った僕は質問攻めに遭うこととなった。


「何で飛び降りたん!?」

飛び降りではない。
帰宅だ。

「何で窓から出るのよ」

ショートカットに決まっているだろう。
急がないと放送に間に合わなかったんだ。

「何で死んでないんや」

失礼な。
怪我するくらいならやらん。

「ソラ×カケ?カケ×ソラ?」

は?

「ちゃうわボケ」
「あらん?通じるのねぇ?」

「俺は腐っとらんっ!」



そんな会話後 気付けばよく(主にア〇メイトなどへの買い物)つるむようになっていた。


そして今日も かぐタンを眺める僕にカードの魅力を語るカケル。

それを遠目にニヤケながら眺めるアイコ。


変わらぬ平和な日々だ。


end

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