知らぬ引きこもり

引きこもりの彼は知らない。

締め切ったカーテンの外の世界を。


既に自分以外の人間は滅んでいるなんて、


知らない。




いつからか食事を運んで来なくなった母親。
見限ったと決め付け菓子を貪り画面を見続ける彼。


外の事など知らず
特に代わり映えしない世界を自嘲しながら

ただ緩やかに

衰退していく。


end

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