とある生徒会の9周年

長「会長だ」
副「副会長です」
計「会計だよぉ」
書「…書、記」
双「庶務でーす」(双子区別無)
計「ついに来ましたこの時が!」
双「僕たちが拍手をジャックできる月だね!」
 「ついに義務教育の年数を突破する高校生活を記録するね!」
副「初っぱなからメタ発言やめてください!…と言いたいところですが、生徒会が留年しまくり疑惑よりはサザエさん方式を推していきたいですし、まぁ流しましょう」
書「いつもの、こと」
副「ですね」
長「おいおいお前ら、テーブル囲んで何神妙そうな顔してんだ?」
副「あ、会長。おかえりなさい。こんな時までお疲れ様です」
計「風紀へ書類のお届け物だよねぇ」
双「早かった!」
 「嬉しい!」
 「「けど今日はもうちょい遅くてもよかったー」」
長「?どうした、あからさまに気落ちして」
副「実は…」
計「だめだめ副会長、会長には内緒!サプライズ!」
副「おっと、そうでした」
長「普通に気になるあからさまな態度だな」
書「会長、帰り、早い…準備、まだ…」
長「?まさか危ないもんじゃないよな?生徒会室の扉にチョークまみれの黒板消しとか仕掛けるつもりだったんじゃ…」
双「黒板消し、古っ!」
 「発想古典っ!」
 「「でも面白そー!」」
計「それは今度やろぉか。今回は違うよぉ」
長「そうか、それはよかっ…よくねぇ。」
副「安心してください。私達が仕掛けていのは別のものなので」
書「うん」
長「不安が増えた。」
双「いいじゃんいいじゃん」
 「楽しいじゃん」
長「俺は楽しめねぇ」
計「会長で楽しみたいの!」
副「最終的には会長も楽しめますよ」
長「不穏なんだよ、お前ら。…で?そんな無駄話している間に準備はできたのか?」
書「…いや、」
長「それはまぁそうか。俺がいるんじゃこそこそできねぇもんな」
副「それ自体は特に問題はないのですが…」
長「なんだ?お前ら、窓見たり時計見たり。流星群か?」
双「会長、今お昼だよー?」
 「昼休み真っ只中!」
長「知ってる」
計「紅茶おかわりぃ」
副「はいはい。あまり飲みすぎないようにしてくださいよ?」
計「はぁい」
長「そういや今日は茶菓子が出てねぇな。用意しようか?」
双「大丈夫ー」
 「大丈夫ー」
書「!窓の外、見え、た…!」
副「やっとですか」
計「行ってくるねぇ」
長「?」
計「おまたぁ」
双「「早っ!」」
書「できる…」
計「配達員さんから例のブツ、貰ってきたよぉ」
長「なんだその箱。生徒会で発注した覚えないが」
副「"会長以外の生徒会"名義で出しましたからね」
長「何故だろう。サプライズだとわかっていてもハブられた気分だ」
計「会長が特別ってことだよぉ」
書「ん」
副「書記の家業の系列グループであるケーキ店に発注したんですよ」
双「特注ケーキ!」
 「本日のお茶菓子!」
書「オプションで、みんなの、砂糖…菓子、乗せて、もらっ…た…」
長「おぉ、これはなかなか…」
副「私達も知らない部分ですね」
双「GJ書記!写メ写メ」
 「僕らのSNSアカウントと学園ホームページと…」
計「じゃ、会長姿の砂糖菓子はオレがぁ…」
書「…メッ」
計「会長に取り分けて上げよう」
副「それならまぁ…て、よくないですよ!取り分けは私がします」
双「ケーキ部分もよろしくー」
 「プリーズプリーズ!」
長「取り分けは副に任せるぞ。ふぅ、危うく俺の取り分が砂糖菓子一個になるところだった」
計「ちょっ、いくらオレでもそこまで酷くないよぅ」
書「人形、摘まもうと、して…た。メッ」
計「う、まぁ、会長に直接食べさせようとしてたのは認めますぅ…」
副「まったく、油断も隙もないったら…どうしましたか書記?」
書「副。ケーキ、この辺、会長」
副「良いですけど…」
双「違うよこっち側だよー」
 「書記忘れんぼー」
書「あ、そか…」
副「…?…あぁ」
長「なんだ?」
副「いえ。会長、こちら新しく淹れ直した紅茶です。ケーキと相性抜群ですよ」
計「ホントだぁ、会長の紅茶、ケーキと同じ甘い薫りするねぇ」
長「クンクン。……………。おいこら、

  媚 薬 じ ゃ ね ぇ か 」

副「バレましたか」
双「これー」
 「会長が前にファンの子に盛られてたやつー」
 「「バレるわけだー」」
書「抜かっ、た…」
長「お前らなぁ…棒読みだぞ。」
副「まぁ冗談はさておいて。どうぞ、新しい紅茶です」
長「お、おぅ…」
計「ケーキもどーぞ」
長「いやそこクスリ漬けん所じゃねぇか」
双「驚かそうと思って、それっぽい香り付けしてもらっただけだよー」
 「サプラーイズ」
副「そうですよ、パクっ。問題ないです」
計「そーそ、オレもいただいちゃう」
双「僕らもー」
 「会長の取り分減らしちゃるー」
長「わかった、わかった!だからそれ以上俺の分を食うな!パクっ」
副「そんなに急がなくてもケーキは大きいですよ。あ、そっちの紅茶は飲まない方がいいですよ、信憑性を増すために本物の媚薬淹れてますから」
長「そんな危ないマネしてんじゃねぇ」
双「うまうまー」
 「ほかほかー」
計「んん?なんか身体が温まってきたねぇ」
副「おかしいですね、一応学園内ですのでケーキ作りにアルコールは控えて貰ったのですが」
書「…」
長「どうした書記、さっきから黙って」
書「副」
副「なんですか?」
書「店に、渡…した、なんちゃって、媚薬。ビン、覚えて、る…?」
副「ええ。確かピンクの小瓶でしたよね」
書「…これ」
計「ピンクの小瓶だねぇ」
双「偽物媚薬ー」
 「なんちゃって媚薬ー」
副「貴方が持っているということは、香り付け用にと渡さなかったんですか?」
書「んん。これ、台所に、あった…。紅茶に、淹れたやつ、これ…」
副「…?つまり?」
書「店に、本物、渡しちゃっ、た…。テヘ」
長「おいおい」
計「おっちょこちょいさんだなぁ」
副「と言うかじゃあこのケーキ、本物の媚薬が使われているんですか?」
書「…………………。…………パクっ」
双「「あ」」
書「ゴクン。…これで、みんな、仲、良…し。10年目も、宜しく…ね?」


end

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