休憩と猫
体育館へ行くとにやにや笑う美桜と梨子の姿が。
私は超絶笑顔で彼女らに近づき、そして睨みつけた。
「どういうことか説明してもらおっかー?」
「あー…ごめん、梨子が…」
「だって美桜を高尾とくっつけたくて、ついでにじゃあ咲穂もーと思って」
「余計なお世話だ!」
まったくそうである。ちなみに緑間は戻ってしまったのでここにはいない。
とりあえずそんなこんなで合流した私たちはそのまま体育館の2階から練習試合を見ることにし、移動した。
上から見るとやはり広い。いつもここでバスケ部とバレー部練習してんだなーと思うと運動ができない自分にとっては感動ものである。私多分この体育館の外周走ったら死ぬわ。
「お、きたきた!美桜、応援しっかりしないとね!」
「ちょ、やめてよ梨子…!」
高尾が登場した。そしてその後から緑間と…この前いた金髪の先輩が出てきた。
多分高尾の前にいるのは部長だろう。その後ろの坊主の人は初めて見た。
「ね、梨子」
「ん?」
「名前教えて、私今から試合する人の名前ほとんど知らないや」
「いーよー」
そう言うと梨子はまず先頭からね、と言葉を続けた。
「まずは大坪先輩!バスケ部の主将!」
「で、その後ろが木村先輩。この二人は三年生ね」
美桜も付け足す。
「ふーん…で、高尾緑間ときて…」
「最後は宮地先輩。前体育館にいた人だよ」
「(あ、やっぱりそっか)」
思い出した、宮地さん。名前覚えておこう。