声などなくとも
2011/05/17

ポップン。MZDの独白。




――助けて。
――神様どうか。
――お願いします神様。

幾度となく何百年と頭に響く。

――お前なんか信じない。
――信じようが救ってくれない。

こんな声すら響く。声だけじゃない。頭で真剣に想うこと、心が強く想うこと。それが直接頭に流れてくるんだ。
どんなに頭を抱えようが、どれほど俺が涙を流そうが、俺は無力。人間にくらべれば力はある。能力はある。だがそんな俺にだって全て叶えてやることは出来ない。それが世界の通りであり掟だから。
しかしそれはこちらの通り。世界に生きる人々はそんなもの知りはしない。知りはしないから願う。誰に。そう神である俺という存在に。本来いるのかいないのかわからない存在ではあるが、縋るところがないときに人は神という存在に縋る。それも強く。だから聞こえる。
その度に無力とともに俺の存在意義を考える。答えなんて出ない。だって俺が選ばれたのだから。ただ、ただそれだけ。


今日も今日とて頭に響く。声などいらない。強く、強く願うそれだけで俺には届くのだから。





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神様MZDの話。
ポップン久しぶりすぎる。
つばさの中のMZDは
わりと普段は
ちゃらんぽらんなイメージが
あるのだけども。だが最強的な。


補足というかなんというか。
世界は広いから日々神様に願う声とか無神論者の声とかが聞こえちゃったり。
それはしょうがないことだと頭でわかってるけど願う声にはなんとかしてあげたくなるMZD。
実は優しい。根はいい人。だがしかしそれはタブーだからしてあげることができない。それが悔しくて辛くて。泣いたところで変わらないのは理解してても涙を流してしまったり。
ミミニャミとかには気丈に振る舞ったりなんかして
「ん?ああ、大丈夫。へーきへーき。だって俺様、神なんだぜ」
とか言っていたら萌え。強がり神様。



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