〜take1〜 「見つかっちまったってばよ!」 「取り敢えずアリスも来い!」 「いやよ。全く、貴方達のせいでわたくしまで 「行くぜ!」 ちょっと!」 アリスの制止を無視して、ナルトは彼女の手を取って走り始めた。他の3人も2人に続く。 「ナルト、放しなさい」 「公園まで行ったらな!」 「(イラッ)」 走っていたアリスはナルトの言葉に一瞬だけ顔を引きつらせるが、直ぐにこういう奴だったと思い直して改めて4人の位置を確認する。 ナルトが自分の手を引いて先頭を走り、他の3人は自分の直ぐ後ろをほぼ横一列で走行中。 振り切るための考えは思いついた。が、それを実行するにはナルトの横に付かなければならない。 しかし今の自分の運動神経では手を引くナルトについて行くのでいっぱいだ。 と、ここでアリスはある事を思い出した。 「(確か少し前、ヒルゼン様に教えていただいた方法が・・・)」 口角を上げてナルトの足元に視線を落とす。 「(この距離なら一歩で詰められる)」 そう考えて、自分の足にチャクラを集めて地を弾いた。横に並ぶと直ぐにナルトの腕を掴んで足を引っ掛ける。 「ぅえふっ!?、ぶっ!」 「うおっ?」 「あ、」 「わっ!」 体勢を崩したところで体を回転させられ、廊下を塞ぐように倒されたナルト。 そしてそのナルトに後ろを走っていた3人が見事に引っかかる。 「ぃってぇー・・・」 「それはこっちのセリフだってばよ・・・」 「フン、そこで仲良く転がっていなさい。わたくしは行くわ」 「うぅ・・・痛いよ」 「やられたな。ったく、めんどくせェ。・・・あ、」 溜め息を吐いたシカマルが何かに気付いて声を漏らした。 直後、 「おーまーえーらー・・・!」 「「「あ、」」」 後ろから現れたイルカにより、4人は教室へ連れ戻されたのだった。 「くっそー。明日は負けねェってばよ、アリス!」 [ back ] |