「鯉のぼり、今日も元気に泳いでる〜!」

ベランダに飾った鯉のぼりを見上げながら、雛子は満面の笑みを浮かべた。



雛子が髪を切ったあの日からしばらくして、我が家に鯉のぼりがやってきた。



それは、雛子の熱意に負けたからではない。
あの数日後、私のお腹にいる赤ちゃんが男の子だとわかったから。
だから、この鯉のぼりは、生まれて来る弟のために買うということにした。



理由はどうあれ、雛子は大喜びだ。
青い空を泳ぐ鯉のぼりの親子に、毎日、胸を弾ませている。



〜fin.




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