「な、なんだ!この子は…!」



それから何年もの時が流れた。
皆の待ち望んだ救援隊は現れることはなかった。
船の墜落した場所は、自然に囲まれた小さな無人島だった。
その島で生き残った数少ない乗組員達は、支え合いながら、暮らしていた。
どうにか島での暮らしにも慣れ、そのうち、乗組員の中に夫婦となる者達があり、やがてその夫婦に子が出来た。
だが、その子供は、普通の子ではなかった。
皆の灰色の肌とは違い、全身は赤く、目も皆のように大きくはなかった。



「これはどういうことだ!?」

『オソラク、ネンリョウカラモレダシタカガクブッシツノセイカトオモワレマス。
ソレニ、コノホシノカンキョウノセイモアルカモシレマセン。』



その後も、何度か子が生まれたが、その子らの皮膚は赤い
者や青い者がほとんどだった。
それだけではない。
成長するにつれ、頭の骨の一部が突起し、体格も乗組員達よりずっと大きくなっていった。


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