「あ…」
「どうした?」
モゴモゴと口を動かして何かを食べているシュヴァーンとアレクセイを発見したアルエ。
「何食べているのですか?」
「ドーナッツだ。アルエも食べるか?」
「頂きます!」
アレクセイからドーナッツを受け取ると、それを美味しそうに頬張る。
「これ、むぐ…、人気の…うん、美味しい…。店の、ドーナッツじゃ、もぐ、ないですか?」
「アルエ、食べるか喋るか、どちらかにしなさい」
余りにも美味しそうに頬張るアルエを見て、シュヴァーンが苦笑する。
「これ、直ぐに売り切れますから中々買えないんですよ。あ、もうひとつ良いですか?」
「沢山あるから、遠慮しないで食べなさい」
御言葉に甘えて、と更にドーナッツを摘まむ。
「一体、こんなに沢山どうしたのですか?」
――この二人が買ったようなイメージはしないけれど…。
恐らく、誰かから貰ったのだろうとアルエは思っていた。
意外な組み合わせ