「リタっちは猫だわ」
「カロルは犬ですよね!」
「嬢ちゃんはウサギだな」

何やら二人の間には謎の会話が繰り広げられていたが、どうやら、メンバーを生き物に例えたら何になるかの話らしい。



「青年は…なんだろ」
「狼、ですか?」
「うーん、なんか違うのよねー」

レイヴンが頭を悩ませながら、ユーリが生き物に例えたら何になるかを必死で考えていた。




「必殺仕事人、か…」
「え、何ですかそれ?」
「あ…」



――しまった、こんなところで時代錯誤?



冷や汗をダラダラと流しながらレイヴンが言い訳を考える。

「い、いや、何でもないのよ、気にしなくて良いからね?」
「そ、そうですか?」



――必殺仕事人って、お父さんが昔見てたテレビ番組だったような…?



レイヴンが言った言葉をしっかりと聞いていたアルエがそんな事を思い出していたが、口に出すことは止めたようだ。



(でも、やっぱり気になる、かも…)




――本当はただ単に言ってみたかっただけ…とか言ったらどんな反応を返すかしら。



などと、ニヤニヤと一人でもにやけるレイヴンが傍に居ることをアルエは気付いてない。



ただ単に言いたかっただけ

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