足の付け根に伝わる熱い感覚。
‘それ’が何であるかを確認する前に、‘それ’が中へと入り込み、奥を抉る。
ひゅう、と息を詰まらせたような声を上げ、アルエは身体を強ばらせる。

「フ…ッ」
「…!?」
「どうした、何を今更怯えている?」

ガタガタと震えるアルエの身体を優しい手付きで撫でるシュヴァーンが問う。
途端に律動を開始され、正常な思考を巡らせる事が出来なくなる。

「ふあぁっ!!やん…ッ痛、い…あぁっ」

奥深く抉るように捩じ込んでくるモノを直に感じ、身体が拒絶するがシュヴァーンが腕を抑え付けているために逃げ出す事が出来ない。
それどころか、動く度に益々奥へと侵入してきている。
その様は、シュヴァーンからしてみれば、自ら腰を振って、快楽を貪っているようにしか見えなかった。

シュヴァーンはアルエの身体を自分の身体に凭れるようにし、目の前にきたアルエの頭を撫で始める。

「良さそうだな」
「そん、な…っ」
「こんなに締め付けて…可愛い娘だ」



――もっと刺激を送ったらどうなる?



今にも崩れ落ちそうなアルエを見上げ、シュヴァーンは面白そうに笑う。



「さあ、アルエ」
「ん、ぅあ……?」
「子を成すまで…繋がっていようか」
「!?あ…、いや…いやぁぁっ」
「不安がることはない、一晩こうしていれば直ぐだろう?」



――狂っていると、彼女は絶望するだろうか?
…否、もう‘既に絶望しているではないか’。



(それでも、狂う程、俺は彼女を愛してしまったのだから。)



どうか、赦してほしい。



虚栄4

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