「うぅ…この右手め…。おっさんと相部屋だけは嫌だわ…」
リタが心底恨めしげに手のひらとレイヴンを見遣る。
リタはどうやらレイヴンと一緒の部屋になるのが嫌そうだ。
「僕だって嫌だよ…」
「ちょっと、二人とも酷いじゃないのー」
ムスッと頬を膨らませるレイヴン。
リタとカロルの心情を察してか、アルエが二人に声をかける。
「リタ、私と代わろうか?カロルは一人で平気なら、私、レイヴンさんと相部屋で構わないから…」
「え、良いの?」
「だって、リタったら明らかに嫌そうな顔をしているから…」
「そーよ、そーよ!おっさん、傷ついちゃうわっ」
「おっさんは黙ってて」
リタがレイヴンを睨み付けた後、申し訳なさそうな顔をして、アルエを見上げる。
「ありがと…」
アルエは微笑んで、どういたしまして、と答えた。
「それでは、お部屋までご案内致します」
「じゃ、また後でな」
ユーリの言葉を聞き、全員がそれぞれの部屋へと入室していった。
部屋割りじゃんけん2