達したばかりの身体が強烈な感覚に敵うはずもなく、アルエの絶頂はすぐに訪れた。

ひくひくと震え、シュヴァーンの身体へもたれ掛かるが、シュヴァーンが止めてくれるはずもない事をわかっているので、最早抵抗すらもせず、シュヴァーンに身を任せていた。

「…ぁ、う」
「…アルエ」
「ん、っはい…?」
「一緒に…」

シュヴァーンの言葉に口では反応しなかったが、何度か頷きシュヴァーンへ倒れ込む。
それを優しく抱き止めると限界へと突き進んでいった。
悲鳴をあげられようが、呼吸が荒くなろうが、二人にとっては気になるような要素ではなかった。

「あ、や、またっやあぁ!来る、ふあっ」
「アルエ…ッ」

ぱっと辺りがちらつく。
閃光が走ったような感覚。
奥へと染み渡る熱を感じ、共に達したのだと安心する。

ぐったりとベッドへと横たえると、腕を拘束していたリボンが漸くほどかれる。
鬱血した痕が僅かに残ったがそれすらも気にならず、アルエはシュヴァーンに抱き着いた。



「シュヴァーンさん」
「うん?」
「ホワイトデーはシュヴァーンさんをくださいね?」
「どうなっても知らんぞ」

その言葉が後に自分で自分の首を絞めるような結果になるとは、この時のアルエは知るよしもなかった。



お返しは貴方で

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