「ごめ、なさい、もう…大丈夫です…」
「おっさんの方こそ…ごめんね、痛がってたのに止めてやらなくて…」

「レイヴンさん…」
「んー?」
「だい、すき…です…」
「ちょ…」


――まったく、自覚があるのかね、この子は。


アルエは理解しているだろうか、彼女の言葉ひとつひとつがレイヴンを知らず知らずのうちに煽っている事があると言うことを。
アルエを見下ろすと、アルエはレイヴンが何を思っているのか分かっておらず、此方を見上げて首を傾げている。

「どうかしましたか…?」
「ほんと、アルエちゃんったら…」


――虐めたくなるわね。


アルエが気付かないところでほくそ笑むと、アルエの身体をしっかりと抱きしめ、下から勢いよく突き上げる。
突然の刺激に抵抗が遅れ、どうすることも出来なくなったアルエは唯レイヴンにしがみついて耐えていた。

「ふあぁ…!れいぶん、さん…、レイヴンさん…っ」

惚けてしまった脳は欲に忠実で、アルエは目の前にいる男にすがり付いて甘い声をひたすらあげ続ける。
レイヴンもまた、腕の中に居る華奢な身体を折ってしまうのではないかと言うほど抱き締め、がっついていた。



無自覚の煽り

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