第25話「夜中のデザートもどんと来い」のスキ魔



ピピピピピ…

「ん… だれぇ? アラームなってるわよぉ…」
「っ、すみません…! わたしですっ」
「ナマエ…? いま、なんじ……って、4時!?!?」
「起こしてしまってごめんなさい…! 私、もう行かないと…」
「行かないとって、どこへ…」
「朝食の準備、しないといけないので…!」

そう言って、ペコリと一度頭を下げると、ナマエは慌ただしくライムの部屋を出ていった。 そんな彼女を呆然と見つめる、ライム。 しかし、それも束の間。 昨夜の女子会で散らかりきっていたはずの彼女の部屋は、何故か綺麗に片付けがされていて。 そしてライムの目の前のテーブルには、1枚のメモ。

"ライム先生、女子会に誘っていただきありがとうございました。 ライム先生たちとのお話、すっごく楽しかったです!
あと、余計なお世話かもしれないですが、朝食を作って冷蔵庫に入れておきました。 スージー先生とモモノキ先生の分もあるので、良ければ食べてくださいね。"

「…やぁね、もう。 …ちょっとキュンとしちゃったじゃない」

そんなライムの呟きは、誰にも聞かれる事なく部屋の中へと消えていく。 こんなに素敵な女の子、好きにならないわけないわ… と、ライムは改めてナマエの魅力を実感するのであった。



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