外は激しい雨が降り続いている。
しかし、この喫茶店の中は天国のように暖かく、平和だった。
降谷零が愛し、その身を呈して守っている平和な日常。
けれども、私にとっては地獄のような時間だった。

「先ほど言った通り、公安は全ての証拠を掴んでいる」

降谷さんが言った。

「僕がこれを公表すれば、赤屍蔵人はその身柄を拘束される。最悪、死刑も免れないだろう」

テーブルの上には、赤屍さんがお仕事をした時の写真が並べられている。
ぶっちゃけ凄惨な殺人事件の現場写真だ。

「だから、取り引きしよう」

降谷さんが言った。

「君が僕を選んでくれるなら……この件は不問にする」

幼い子供に言い聞かせるような優しい声で、残酷な取り引きを持ちかける。

「君が僕を受け入れてくれさえすれば、時々彼にも会わせてあげよう。もちろん、監視付きにはなるが」

「それは……」

口説かれているようだが、この取り引きには選択肢が用意されていない。

「君を愛している。どうか、赤屍蔵人ではなく、僕を選んでほしい」

赤屍蔵人を守るために。

甘く優しい声でそう告げられ、私は。


  . \:/
 ・・・・愛・・・・
.   ,,. ∩.\
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.しーJ

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