おはよ。もう起きてた? 僕はこれからまた出張。嫌になっちゃうよね、まったく。 僕がいないからって他の男にチョコあげたりしたらダメだよ? 浮気ダメ、絶対。 渡したら相手の男の命はないからね。 隠してもすぐわかるから無駄だよ。 義理チョコもダメ。 いい子にしてたら、ぎゅって抱き締めてキスしてあげるからさ。 チョコはその時ちょうだい。 お前と一緒に美味しく食べてあげるよ。 あー、早く帰って抱き締めたい。 ほんと、こんなに僕が余裕無くなるのお前に対してだけなんだけど。 そこのとこちゃんとわかってる? 僕を本気にさせた責任取ってよ。 秒で終わらせてトんで帰るから待ってて。 ──────────── 「ていうメールが五条先生から来たんだけど、どうしよう」 「どうしようもクソもねえだろ。無視しろ」 「しゃけしゃけ」 吐き捨てるようにして言った真希ちゃんに、すかさず狗巻くんまでもが同意する。 「なあ、確認なんだが、お前ら付き合ってないよな?」 こくこく頷く私に、パンダくんは特大のため息をついた。 「何かされたらマジで通報しろよ?」 「しゃけ!」 「ハイ」 「とりあえず学長に転送しとくか」 帰って来た五条先生は学長にめちゃくちゃシメられたらしい。 それでも懲りずに熱烈な愛の言葉とともにチョコをねだられたのだけど。 五条先生……。 |