ドサッとソファに押し倒され、上から骸が覆い被さってくる。
骸の髪が頬を掠めるくらい至近距離から見つめられて、顔の熱が上がるのを感じた。

「む、むくろ…」

「悪い子だ」

艶やかな声に甘くなじられて目を瞬かせる。

「僕以外の男にチョコを渡すなんて」

「だ、だって」

「言い訳は聞きません」

「んっ…んっ」

これ以上言葉を紡がせないとばかりに唇を奪われた。
何度も角度を変えて口付けられる内に、強張っていた身体から力が抜けていく。

顔を離した骸を、とろりと蕩けた瞳で見上げる。

「君のチョコは僕だけのものだ」


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