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「ご褒美ですよ、なまえさん」

赤屍はそう言ったが、お仕置きとどう違うのだろうか。
ベッドの住人と化しながら考えるが、どっちもあまり変わらない気がした。

「優しくシて差し上げたでしょう」

甘い声で言われて、確かに、と納得する。
でも動けないのは困った。

「困りませんよ。私がお世話しますから」

確かに洗って綺麗にして貰ったし、これから彼はブランチを作ってくれるらしいから、至れり尽くせりなのは間違いない。

「貴女はゆっくりしていて下さい。ご褒美なんですから…ね」

上機嫌の赤屍はそう笑って、寝室を出て行った。

ブランチと言ったけれど、メニューはなんだろう。
サラダは当然つくとして、グラタンかな。
オムライスもいいかもしれない。
フレンチトーストもいいなぁ。
いやいや、基本に戻って雑炊という可能性もある。

想像しただけでお腹がぐうと鳴った。

「赤屍さぁん」

「もう少し待って下さいね」

寝室のドアが開いて、冷たい飲み物を持って来た赤屍がクスッと笑って言った。

「本当に可愛い方だ、貴女は」


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