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部屋を出て探すまでもなく、相手は直ぐに見つかった。

「C.C.!」

廊下を歩いていた少女の後ろ姿に声をかけ、彼女に向かって駆け寄る。
翠緑色の長い髪がたなびき、C.C.が振り返った。

「いいのか?心配しなくても、こちらの用事は私がしてやる。お前はルルーシュの側にいてやれ」

「ううん、今は大丈夫。ルルーシュはスザクからの報告を見てるから」

そうか、と呟いた魔女は、痛ましいものでも見るような目でなまえを見る。

「すまないな」

いつも冷静なその瞳が今は微かに揺れていた。

「私にはルルーシュを止めることは出来ない。お前には辛い決断をさせてしまった」

「いいの。C.C.が謝ることなんてないよ。追い詰めたとか、責任とか…そんなことは関係なく、ルルーシュは自分で自分のやるべき事を選んだんだから……そうでしょう?」

「ああ…」

なまえの柔らかな声に、C.C.の顔に淡い微笑みが広がる。
達観、諦観……そんな表情ばかりが支配していたあどけない顔が、ここにいたってようやく取り戻し始めた、人間らしい表情だった。

「酷な願いだとはわかっている……だが、それでも、お前には最後まであいつの側にいてやって欲しい」

「……うん」

言われるまでもないことだ。
何があっても最期までルルーシュとともにいる。
離れないし離さない。
この世界にやってきた時からずっと決めていたことだった。

大切なものを失ってきたルルーシュ。
彼の側で、最期まで彼を支え続ける。
きっとそのために自分はこの世界にやってきたのだとなまえは信じている。



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