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「小太郎と随分楽しそうに話していたけど。何を話していたんだい?」

「うーん、キセキのメンバーの事とかかな。興味があるみたいで色々聞かれてたの。ほら、去年の夏に会ったでしょ?」

「ああ、そうだったね」

「さっちゃんと青峰くんに桐皇に一緒に行こうって誘われたこととか、黄瀬くんに海常に誘われたこととか話したら、小太郎先輩が『そんなことになったら死人が出るから困る』って」

「確かに桐皇や海常に行かれたら僕が困るな」

赤司は小さく笑って言った。

「お前は僕にとって必要不可欠な存在だ。青峰や黄瀬には譲れない」

「征くん…!」

赤くなってあわあわしていると、落ち着け、と手を握られた。

「七海」

優しい声で呼ばれて、柔らかく微笑まれる。
それだけで七海の胸はあたたかいものでいっぱいになった。
嬉しくて嬉しくて、そして、ちょっとだけ切ない……そんな気持ち。

「…どうしよう…」

握られているほうの手をきゅっと握り返しながら、ドキドキと高鳴りはじめた胸を片手で押さえる。

「私、征くんのこと、大好きすぎて死にそう」

「今更だな。とっくの昔から知ってるよ、そんなこと」

何故か得意気な顔で言い切られる。

「僕も同じだ」



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