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「一列になってついてきて下さい」

先に立って外へ出たマクゴナガルに続いて、大広間に入る。
空中に浮かぶ無数の蝋燭の輝きがエリーを出迎えた。
四つの長テーブルにはそれぞれ上級生が座っていて、入ってきた新入生達に注目している。
いよいよ組分けの儀式が始まるのだ。

広間の一番奥には長テーブルがあり、ホグワーツの教師とおぼしき魔法使い達が座っている。
その中に見覚えのある黒づくめの人物の姿がいるのを目にした途端、エリーの胸は喜びでいっぱいになった。

(──パパ!)

こちらから気づく前からエリーに気が付いていたらしいスネイプが、遠くから軽く頷いてみせる。

エリーは精一杯背筋を伸ばして歩いた。
父が見守ってくれているのだと思うと、とても心強い。

組分けの儀式は、よれよれの帽子を被ることで、その帽子が寮名を宣言するというものだった。
マクゴナガルによって名前を呼ばれた生徒達が、次々と帽子を被っては各寮へと振り分けられていく。
ドラコもリドルも、帽子が頭に触れるか触れないかのうちに「スリザリン!」と宣言されて、スリザリン寮のテーブルへと歩いていった。

「──スネイプ・エリー!」

エリーの名前が呼ばれた瞬間、広間は大きくざわめいた。

「スネイプだって?」

「あのスネイプ…?」

あちこちから囁き声が聞こえてくる。
皆に注目されて緊張の極地に陥りながら、エリーは椅子に座り、帽子を頭に乗せられた。


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