ししのこころとたんきゅうのかぜ | ナノ


現パロ文


※苦手な方は、ブラウザバックでお帰り下さい

スコ→バツ風味

残念ながらオチはしっかりしてない。

高三スコールの住む学生寮は二階建て。

二人で一つの部屋、スコールの部屋は元は二人だったが一人脱落してそのまま空きがあるという設定。(スコールの性格に合わせられなかったらしい)





******

かつん、かつん

微妙にガタがきている窓が揺れた。
スコールが振り返えると、窓越しにうっすら見えた人の影。

またか…、と思った。

(今日はもう来ないと思ったんだが…)

ぼんやり思いながら、壁に掛けられた時計を見上げた。
時刻は間もなく日付が変わる頃、

(前々から思っていたが…)

スコールはシャープペンシルを置くと、のっそりと立ち上がり、窓に近づいた。

(ここは…二階だぞ…?)

かつん、かつん
再び、煽る用にして響く

呆れた様子で、スコールはガラガラと窓を開いた。

「や!」

笑顔で其処に居たのは、何処かのデパートの紙袋を抱えたバッツ・クラウザーである。


「ただいま〜!」
「此所は、いつからアンタの帰る場所になったんだ?」
「細かい事きにすんなよー。はいこれ、今日のお土産なー」

そう言ってスコールにデパートの袋を差し出した。

「…」

なかなか受け取ろうとしないスコールに更に袋を突き付けて

「今日は甘いもんじゃないから、」

ほらほらーと押しつけてくる。半ば強制的。
渋々ながらに受け取ると、スコールは中身を確認する事無く、直ぐ様視界に入った棚に置いた。

「入って良いだろ?」
「駄目だと言っても入るんだろう」
「他に行くとこないしなぁ…あ、でも今日はクラウドが管理人室に居「…好きにしろ」

ふいと背中を向けスコールは再びテーブルについて腰を下ろした。

「へへー、サンキュー!」

にっこり微笑んで礼を告げると、「お邪魔しまーす」と一声、靴を脱ぎ大股で窓を跨いでスコールの部屋に入ってきた。
靴を部屋の本来の入口である玄関口に置いてきて、いそいそとスコールの座るテーブルの正面、ベッドにどっしりと腰を下ろした。

「勉強中?」
「試験が近いんだ」
「そか」

上着のジャケットを無造作に脱ぎ、適当に放り投げる。
さらにもう一枚、トレーナーも同じように脱ぎ捨てた。

「な…、何故脱ぐ」
「駅から走って来たから、暑くってー」

そう言ってタンクトップ一枚で手を扇がわりに仰いだ。

「…試験が近いと言っただろう」
「俺が服を脱ぐのとお前のテスト勉強となんか関係あんの?」
「…」

スコールは眉間にシワを寄せて、落ち着かない様子で、視線を落として参考書を開いた。

(気が…散るんだ…)

勿論言える筈もない。
かと言って再び着ろとも言えない。
スコールはペンシルを握るが、直ぐに放して立ち上がった。
部屋の奥に向かう。
冷蔵庫を開いて缶ジュースを掴み、戻ってきて「少しは涼めるだろう」とバッツに手渡した。

「サンキュー!丁度カラカラだったんだ」

満面の笑みで受け取ると、直ぐにプルトップを開いてグイっと煽った。

「ぷはーっ!生き返ったー!」
「…他の部屋の奴らも勉強中だろうから、騒いでくれるなよ」
「はーい先生。気をつけまーす!」

手を上げて頷いてみせた。

(だから…、静かにしろと言ってるんだ)

返事するその声が既に大きかったりするので、スコールは呆れた様子で一つため息をついた。

バッツは気にせず、一人満足気に缶ジュースを再び煽った。足をパタパタと動かしながら鼻歌など歌い出す。

(…全く)

再び席に戻り座り込むと、教科書の下敷きになっていた参考書を引っ張り出し、パラパラと開いてペンシルを掴んだ。

「スコール」

飲み干した缶をテーブルに置いて、それから、バッツは声を掛けてきた。

「…何だ?」

「…なんだかんだ言って優しいよな、お前」

(なんだ…かんだ…??)

「おだてても何も出ないぞ」
「そんなんじゃないよ」

違う違うと首を振り、続けた。

「他人のこともちゃんと考えてるし…、それに、見ず知らずの(ほぼ)ホームレス(状態)の俺に、こうやって寝床貸してくれたじゃん?」

「上のベッドが空いてるから、…それだけだ」

「でも普通は入れないぜー?学生寮だぞ?此所」
「それは此方の台詞だ」
「…だよなぁ」

頭を掻いて、照れた様子でバッツは笑う。

(大体、普通はこんな学生寮に大人は寝泊まりにこないだろうが…)

チラリと覗くと、目が合った。
バッツはにっこり微笑んだ。
スコールは教科書に視線を落とした。

「ん〜、軽く不審者だよなぁ俺。通報されたら言い訳出来ないな」

(自分で言うか)

思いながら、視線だけバッツを見上げる。

「でもまぁ…嬉しかったよ」
「…」
「な?」
「?」
「やっぱりお前イイヤツだ」

ありがとうな、と言ってバッツは再びにっこり微笑んだ。
再び視線がばっちり合って、

「…」

スコールは無言で視線を落とした。
何となく、懐あたりが綻んで、顔が熱くなってゆく。

「そっ(…、っう思うなら、せめて明日からは玄関から入って来てくれ)

言いかけて、ペンシルを掴む手の甲で口を塞いだ。声を出したとたんに舌を噛んでしまい、口に出しては言えなかった。

一人、また動揺していた。

「ん?」
「…なんでもない」






*****

次の試験でスコールは赤点とるかも知れない…。

現パロとか初めてやりました。

スコール
学生、で

真っ先にSEEDの試験思い出しました。
懐かしいなぁ
一周目がNoカンペのプレイで散々だったんで、二周目にあるちまにあ片手に給料上げまくってプレイしたとか言ったら怒られるだろうか…






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