▼9/4
酒を飲んだ翌朝、頭が痛くなかったのは初めてかもしれない。君が勧めてくれたお酒は、とても澄んでいた。僕が体を起こしたせいで、隣の君が寒そうに身体を寄せてきた。その、白く綺麗な肌には、たくさんの紅い痕。本当は、無数の桜の花弁みたいにしたかったんだ。「ねえ、名前聞いてなかった」(沖斎)


▼8/31
「総司、起こせと言ったのはあんただろう」布団を頭までかぶり、寝返りを打った。「だから昨日帰れと言ったのだ…」立ち去ろうとした瞬間に、後ろから手を引かれて、ベッドに倒れこんだ。「ねえ、おはようのキスは?」いつもの悪戯な瞳が俺を見つめた。「目が覚めているならさっさと起きろ!」(沖斎)


▼8/30
「寒い…」一君の襟巻きを、するりと自分の首に巻きつけた。「…あんたは」最初は驚いた顔をしていたけれど、仕方ないなってため息をついたその口角は緩んでいた。「え?」急に感じた掌の温もりは、一君のそれで。「寒いのだろう?」時々君は、無意識でこういう事をする。「うん、あったかい」(沖斎)


▼8/29
「へえ?抵抗しないんだ」組み敷いた一君は、ただ僕を睨みつけるだけ。「あんたを喜ばせるだけだろう」ため息とともにそう言って、顔を背けた。「残念だな、見たかったのに」首筋に口付けても押し黙ったまま。けれど触れたその肌はすごく熱くて。少し潤んだ瞳と、紅潮した頬が、僕の瞳に映る。(沖斎)


▼8/28
許さない、と怒られた。死ぬな、と言われた。僕だって死にたくなんかないし、やり残した事はたくさんある。何よりもっと、一緒に居たかった。君とまた逢えたらその時は、幸せにしてあげたい。その思いは声になってはくれなくて、ゆっくりと、濡れた頬に手を伸ばしてやることしかできなかった。(沖斎)


▼8/27
案外君の方が甘えたなんだって、付き合ってから知った。けれどそれに言葉は無くて、ただぴたりと体を寄せてきたりだとか、後ろからぎゅっと抱き着いてきたりする。「どうしたの?」真っ赤な顔を俯いて隠す。決まってそれは、酔っ払っている時なんだけど。…もしかして、甘えたいから酔ってる?(沖斎)


▼6/23
【沖斎】「ねぇ、酔ってる?」「…悪いか」「ううん、むしろ」嬉しい、と言い切ることが出来なかった。こんな風に押し倒されるだなんて思いもしなかったし、何か、八つ当たりみたいなそのキスは、いつもよりとても長かった。「一君、どうかした?」「…その、余裕顔に腹が立つのだ」剥き出しの、嫉妬。


▼6/17
【沖斎】突然降り出した雨の音が、扉を開け放したままの剣道場に響く。持ってきたか否かを問う必要はなくて、一君に傘に入れてと強請った。「毎度毎度、何故あんたは傘を忘れるのだ」「ビニール傘しか持ってないからかな…じゃあ今度一緒に買いに行こ。土曜でいい?決まり、ね!」ゆっくりと、頷いた。


▼6/15
【沖斎】僕がスマホをいじっている隣で、一君は読書中。特に何をするわけでもない休日。僕が一君の肩にもたれかかると、一君も僕に寄りかかるように頭を寄せる。ぴたりとくっついてるだけ。たくさん話そうと思っていた事もあるのに、このままで充分だと思ってしまう不思議。「一君、お腹すいた」幸せ。


▼6/14
【沖斎】「ちがうよ!!一君!!こっちでしょ!?」「な、何故総司に決められねばならぬのだ…?」コンビニでアイスを買おうとしたら、一君が選んだアイスがあまりに色気がなさすぎて、思わず。「あっ、一君!」僕を無視してレジに向かったから、代わりに買ってみた。無理矢理食べさせるのもいいかな。
↑下品ですみませんwww


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