鼻唄
【カトル・バシュタール執務室】
「〜〜♪〜♪………」
ルシになったばかりの陽は鼻歌を歌っていたが、そのメロディーが突然止んだ
「………? どうした?」
鼻歌をBGMに書類を片付けていたカトルの手も止まる
「んー……この歌の続き忘れちゃった〜(笑」
相変わらずの締まりの無い無邪気な笑顔で笑う陽に
自然とカトルの頬も緩んだ
クスッと笑い陽の柔らかい髪を撫でる
「んー……♪」
「……次の作戦…陽…お前にも出てもらうことになりそうだ……」
辛そうな表情を浮かべるカトル
しかしそんな言葉にも
「だーいじょうぶだよー(微笑
私だって甲型ルシだよ?簡単には負けないよー♪」
いつものように楽天的に笑う少女
「私ねー、ルシになって白虎の役に立てるのが、凄く嬉しいんだよ?」
優しい笑顔を浮かべ、悲痛な面持ちのカトルの手に優しく手を重ねて微笑む
「日々感情が欠落していくのは怖い…恐怖を感じなくなるのも怖い………
でもね、最後まで貴方のいる白虎を護りたいから。
だから私は戦うの。」
いつもとは違う
しっかりとした口調
強い意思を秘めた瞳
覚悟を決めた微笑
初めて見る陽の表情に
カトルは少し驚いたが、やがて静かに頷いた
「……死ぬことは許さん。必ず生きて戻れ……。
そしたら…休暇でも取って、ゆっくり過ごそう…。」
「……うん!!」
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『終わりまで貴方といたい
それ以外確かな思いがない』
忘れていた歌の続き
欠落していく感情の中
その思いだけは消えない
最後まで貴方を…
貴方のいるこの国を
護る
それが私の
確かな思い
END
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引用させて頂きました
『ゼロ』
BUMP OF CHICKEN
駄目だ…スランプktkr
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[mokuji]
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