将来の夢
【バッドエンド王国】
「夢ねぇ…」
「あん?いきなり何だよ陽」
机に足を乗っけて座る俺の向かいに
陽は頬杖をついて座っている
「んーいや、よくプリキュアって『私達は夢を絶対に諦めない』的な事言うでしょ?」
陽は人差し指をビシッと立てて身を乗り出してきて
俺はたじろぐ
「あ、あぁ…まぁよく聞くな」
「でねっ、ウルフルンの夢って何だろうって思ったの」
「俺様の夢だぁ?ンなモン決まってんだろ」
俺は声をあげて笑い
ヤツは興味津々にこっちを見つめてくる
「ピエーロ様の復活で世界をバッドエンドで包むんだ!!」
言ってるうちにテンションが上がって
椅子を倒して勢いよく立ち上がる
「………ははは」
「何だよその乾いた笑いは…。
ま、他にもいろいろあるけどよ…そういうお前の夢は何なんだよ?」
「私? 私の夢はねぇ…」
「………!!!!!!」
「ふふっ♪さって、ご飯食べて来よっと!!」
…くそっ
くだらねぇ夢だったら笑い飛ばしてやるつもりだったのに
「ウルフルンのお嫁さん!!」
顔が熱ぃよバカ野郎!!
俺のいくつかの夢の内の一つが叶っちまったよ!!
END
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