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「ルーク、大丈夫…?」
「…シン…グ…?」
熱のせいか、とろんとした目でシングを見るルーク。
そっと額に手を当てたシングは先程よりも熱が上がっていることに気付き、思わず眉を寄せた。
「俺が1番だ!」
「寝言は寝て言ってください。」
「俺が看るって言ってるだろうが!」
「黙れ!!
誰が何と言おうと俺が看病する!」
「何を言っていますの?
ルークの看病をするのは、わたくしですわ!
これは決定事項です。」
「王女でもあるナタリアに病人の看病なんて出来ないと思うわ!
私に任せて!!」
「何回も言わせないでよ!
アニスちゃんが看るの!
もちろん、タダで!」
「…ハァハァ…。」
「…ルーク…。
……みんな!邪魔!!
騒ぐならルークのいないところでして!
邪魔邪魔邪魔!!!!」
「おわっ!」
「何するんだ、シング!」
「大事な話し合いの最中なんですよ!」
「そうですわ!
無理矢理押さないでくださいまし!」
「ちょっと!ガイ!!
どこ触ってるのよ!」
「わ、わざとじゃ…!
ヒィイィィイ!!」
「レディに触っておいて何で悲鳴をあげるのが触ったガイなわけー?」
「ガイ…、貴様…。
どさくさに紛れてセクハラか!?」
「はいはい。
もう無駄話は別の部屋でしてね。
ルークは俺が看病するから。」
ぎゃいぎゃい騒ぐアッシュたちを無理矢理に部屋の外に押し込み、追い出したシングはすぐさま鍵をかけた。
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